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ものづくりの原点


第75回

難加工材の高精度プレス加工のスペシャリト[野口製作所]

加藤昌一社長

加藤昌一社長

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金属プレス加工と金型製作を手掛ける野口製作所(愛知県豊橋市、加藤昌一社長、0532-45-1151)は、3月で設立50周年。耐食性や硬度に優れるが、プレス加工が難しいとされるステンレスの深絞り加工技術を得意としている。十数年前からステンレスに特化し、自動車、電機、電子部品メーカー向けのステンレス円筒絞り管を供給してきた。

ステンレスの深絞り加工技術を蓄積

得意とするステンレスの深絞り加工の工程

得意とするステンレスの深絞り加工の工程

同社は各種の部品をステンレスの深絞り加工で作ろうと技術を蓄積してきた。この技術力が強みとなり、長くて細い、しかも材料の厚みの制御が難しい中空バルブの加工に成功、この加工技術が自動車のエンジンバルブに採用されている。

また航空宇宙や化学、医療、海洋分野で注目されているチタンをケースに使った「チタノミックス・センサー」を製品化した。これが初の自社ブランド製品となった。

最近はプレス装置の性能が向上し、同業のプレス加工業者との技術力の差が縮まっている。そこで同社は〝より深く、より薄く〟をキャッチフレーズに掲げた。

加藤社長は「もう一歩前に進んだ製品づくりを進め、同業他社に差をつけたい」と意欲を見せる。その目標はステンレス加工で深さ(長さ)400mm、厚み100μm(1μmは100万分の1)だ。

深絞り加工は材料、加工条件、金型で良し悪しが決まる。材料の性状によって仕上がりに影響が出るため、材料の適切な選択が必要なことに加え、加工条件はいくつかのプロセス設計の組み合わせで精度や表面状態が異なってくる。さらに金型はノウハウの固まりだ。

プレス装置の性能向上で業界の参入障壁は低くなってはいるが「低そうに見えて依然、レベルは高い」と加藤社長は胸を張る。

プリンター用ロールの高機能化に挑戦

同社は「難加工材の高精度金属プレス加工技術の研究開発」で、経済産業省の「06年度ものづくり基盤技術高度化法」の認定を受けた。レーザープリンター用ステンレス製ロールの高機能化がその内容だ。数社が共同で取り組むプロジェクトで、同社は非塩素系潤滑剤を用いた多段深絞り、しごき加工法を担当している。

このプロジェクトでは、内・外面しごき加工の2工法でロール(極薄円筒管)の面粗度向上、高精度薄肉化、生産性向上を目指すとともに、多段深絞り加工の高度化のため、しごき加工用素管を高精度化してロールの完成度を高めることが目標だ。

この技術によりレーザープリンター用ステンレス製ロールを低価格で大量に生産できる。加藤社長は「長尺薄肉深絞り技術が何に使えるのか、用途はまだ分からない。想像もつかない用途も考えられるので、将来が楽しみ」と期待する。

同社は自動車部品向けを中心に売り上げを拡大してきたが、今後は新技術を生かして航空宇宙、半導体、医療など幅広い分野に事業を展開していく方針。このため同業種、異業種を問わず、アライアンスにも積極的に取り組む考えだ。


掲載日:2008年3月14日

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加工愛知県自動車部品製造業金型


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