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ものづくりの原点


第68回

「リアル・ワールド技術」を真空事業に生かす[アンペール]

草梛高志社長

草梛高志社長

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アナログ技術が原動力

アンペール(東京都新宿区、草梛高志社長、03-5330-6800)は、無線通信機メーカーとして71年に設立。75年にマイクロプロセッサを使用したハードウェアとソフトウェアの設計開発と製造に着手した。

同社が最初に開発した電離真空計「タフゲージ」の内部構造

同社が最初に開発した電離真空計「タフゲージ」の内部構造

現在は無停電電源装置(UPS)やネットワーク機器の売り上げが商社機能も含め20億円と総売上高の70%を占める。長年にわたり積み重ねてきた高度なアナログ技術が同社の強みだ。

「リアル・ワールド技術を大切にしている」と草梛社長は力説する。「リアル・ワールド技術」とは社長が生み出した言葉で、コンピュータと現実世界とのインターフェースを担う計測や制御などのアナログ技術を指す。

同社は設立当初から積み重ねてきたマイクロプロセッサの技術力を生かし、動力、熱などをコントロールする電力制御回路、微少な信号を処理するアナログ回路など高度な技術を提供。IT技術によるデジタル処理では対応できない技術的問題を解決し、製品開発に貢献してきた。

これまでに電離真空計、温度コントローラー、語学教育に最適な低消費電力のリアルタイム・多重音声通信技術を基礎とする専用ハードウェアを開発している。

IT技術の進歩でパソコンとキーボードがあればモノづくりが可能になる時代の流れに対し「それは仮想現実にすぎない。開発はやけどしたり、けがをしたりしながら実際に手を使って行うものだ」と草梛社長は警鐘を鳴らす。アナログ技術で勝負するスタンスを崩さない。

信頼性の高い冷陰極電離真空計の開発に挑む

なかでも近年力を入れるのが、06年に参入した真空事業。真空計測器メーカーの真空実験室(茨城県つくば市、渡辺文夫社長、029-861-8833)と技術提携。友人でもある渡辺社長がアンペールの技術顧問につき、電離真空計測器の開発に着手した。

日本真空工業会の薦めで申請した経済産業省の「ものづくり基盤技術高度化法」で、同年8月に認定を受けた。

現在開発中なのが、汚染に強く、耐腐食性のある冷陰極電離真空計だ。電極の温度を向上させ、導電性の酸化物セラミックス陰極を採用することで、陰極の劣化や処理対象のプラスチックなどから発生する汚染ガスによる測定感度の低下を防止。より正確に測定できるようになる。

電源電圧を独自のアナログ技術によって特殊制御することで広範囲にわたる気圧測定を可能にしたり、センサー電極部とコントローラー部をどのようにつなげば最適かなど、現在、構造設計や実験が進められている。

まさにアナログ技術の塊のような製品で「完成すれば、汚染による清掃などのコストも削減でき、気圧計測の向上で製造工程での失敗も防ぐことができる」と草梛社長の意気込みも相当なもの。今後も「リアル・ワールド技術」を武器に、新たな製品開発に挑戦していく。


掲載日:2008年1月24日

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