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ものづくりの原点


第67回

ナノ単位の微細技術で産業界を支える[冨士ダイス]

木下徳彦社長

木下徳彦社長

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「生命工具」の理念が生み出す高精度工具

冨士ダイス(東京都大田区、木下徳彦社長、03-3759-7181)は、超硬合金製の耐摩耗工具の製造会社。ダイス・プラグをはじめ、粉末成形金型、半導体製造装置用工具、ガラスレンズ成形金型用工具などを世に送り出してきた。

同社の売り上げのトップを占めるダイス・プラグ

同社の売り上げのトップを占めるダイス・プラグ

超硬合金にするメリットは、工具の耐摩耗性が向上することで、摩耗による被加工材への工具成分の混入量を減少できる点などが挙げられる。また工具寿命が長くメンテナンス回数が減ることから環境にも優しい。

同社はこれらの製品を「生命工具」と呼ぶ。40年以上も前から言い継いできた。木下社長は「我々は工具に命を吹き込んでいる。その工具がお客さまの製品の命、いうなれば品質を決める。だから手を抜くわけにはいかない」と語る。

ほんのわずかな異物が混入しただけでも製品としての価値を失うデリケートな環境下で、20数人の研究者らは日々、新しい超硬合金の開発にまい進している。

顧客からの要求に品質で応え続ける

「寸法リミットが10年前と比べて20分の1まで細かくなってきている」と語るのは生産開発部長の柳生和高常務。以前は1μm(1μmは100万分の1)の加工で十分事が足りた。しかし今では50nm(1nmは10億分の1)の加工が要求されるレンズや画像処理関連企業からの注文が入る。

今回「ナノ微粒超硬合金を用いた精密金型の開発」が07年度、ものづくり基盤技術高度化法で経済産業省から認定を受けた。これは数社が共同で取り組むプロジェクトで、同社は粉を焼結し合金にする分野を担当する。

開発ではタングステンとカーボンの化合物であるタングステン・カーバイドの100nm級微粒超硬合金技術を用いる。

このナノ微粒超硬合金は、従来の優れた超硬合金と比べ硬度と耐摩耗性が飛躍的に向上。また抗折力が高まり、極めて高い面粗度が得られる。

この技術を使って、世界最先端の非球面ガラスレンズ用耐摩耗性高精密金型や、撥水機能を付与したインクジェットノズル成形用高精密ピン金型などの製作を考えている。

ヒット作の光学素子成形用金型

ヒット作の光学素子成形用金型

今後の目標は「超硬工具を基軸にして品質、価格、サービスで世界一の企業を目指す」と語る木下社長。続けて「労働集約型ハイテク」とのキーワードを示した。

これは世界を相手に生き残っていく時代だからこそ、他社に負けない「技能」を持った研究者を探し育てると同時に、事業の根幹である粉の調合という「技術」の二つを組み合わせながら高めていく必要性から出てきたものだ。

またタイに続く第二の海外工場建設も検討を始めた。同社が目指す大きさとは反比例し研究開発の精度は微細を突き進む。


掲載日:2008年1月17日

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