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ものづくりの原点


第59回

表面処理と熱処理の融合で金型を高機能化[ケンテック]

川端健一社長

川端健一社長

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表面処理事業を展開するケンテック(大阪府大東市、川端健一社長、072-874-6662)は、被膜対象物の90%が金型だ。金型の表面処理に特化した、短納期で少量多品種生産の体制を築いている。

川端社長の父・川端義雄氏が社長を務め、真空熱処理を行うファインテック(大阪府大東市)から独立し、表面処理部門の事業を行う会社として99年に立ち上げた。父が営む熱処理会社と共同で、金型に対するあらゆる顧客のニーズに柔軟に対応している。

溶融塩法の被膜処理を高度化

工場内に熱処理施設も併設している

工場内に熱処理施設も併設している

同社の表面処理技術は溶融塩法を応用した独自の方法。表面処理を行う母材の表面層に炭素を2mmの厚さで含浸・拡散させ、母材の硬度を高める。これにより後工程で施した被膜がはがれにくくなり、金型の耐久性を高められる表面処理技術だ。

戦略的基盤技術高度化支援事業に認定された研究では、この技術をさらに改良する形で研究を進めている。主なターゲットは自動車部品用金型だ。小型・軽量化を目指す自動車産業においてはハイテン材(高張力鋼)などの難加工材が多用されている。この部材を加工する金型や治工具は摩耗が激しいため、これを解決するための高強度・高耐久性の金型や治工具を開発することを目的としている。

被膜処理と母材開発の両面から研究を進め、金型の硬度を高めるため窒化物の被膜を施す技術を現在開発中だ。同社はこの研究で被膜処理を担当するが、他社の協力によって被膜をする金型の原料となる母材の強化研究にも取り組んでいる。

熱処理をカオス(滋賀県栗東市)が、浸炭処理を国友熱工(大阪府東大阪市)がそれぞれ担当して、母材強化の研究を進めている。他のメンバーとしては山科精機(滋賀県栗東市)が、しゅう動評価を行うほか、龍谷大学をはじめとした研究機関が性能分析を担当している。

支援事業の認定を受けたのは06年だが、それ以前からこのメンバーでの研究は進められていた。07年度中に基本特性を確認し、その後は実施に基づいた検証作業を進めていくスケジュールだ。

開発専任者を配備してスピードアップ

溶融塩法で被膜された金型

溶融塩法で被膜された金型

同社は戦略的基盤技術高度化支援事業以外にも、さまざまな研究開発に関する公的支援を受けて活発な技術開発を行っている。「顧客からのさまざまな表面処理に関する要望に対応する中で、研究を深めて自社技術として確立したいと思うことはたくさんある。そのためにも開発を後押ししてくれる公的支援は積極的に利用している」(川端社長)と、意欲的な姿勢を見せる。

今年には同社で初めて研究専門の担当者を配置した。担当者は現在も共同研究を進める龍谷大学のOB生なので「よりスムーズに研究が進む」(同)と、効果に期待を寄せる。研究開発をスピードアップさせ、被膜処理でさらなる技術の高度化を目指している。


掲載日:2007年11月15日

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公的支援大阪府産官学連携自動車部品表面処理製造業金型


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