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ものづくりの原点


第58回

機械加工の駆け込み寺[太武製作所]

太田英二社長

太田英二社長

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太武製作所(岐阜県羽島市、太田英二社長、058-398-1623)は機械加工業。創業は1963年で、かつては大量品を中心にした受注生産を行っていた。だが90年代半ばから次第に方針を転換。少数精鋭で試作品やカスタムメード品など、小ロット品を受注生産する現体制にシフトしていった。難しい依頼にも対応することから、今や機械加工の「駆け込み寺」(太田社長)のような存在となっている。

顧客とともに工夫重ねる

顧客ニーズに即応する独自の加工技術と少数精鋭の体制が確立された加工現場

顧客ニーズに即応する独自の加工技術と少数精鋭の体制が確立された加工現場

顧客から持ち込まれる依頼の多くは機密部品。これまでにない物ばかりで、自動車や半導体、医療機器関連など幅広い分野に及ぶ。そこで同社が加工の依頼に取り組む際に貫いているのが「顧客と一緒にやるという姿勢」(同)。ユーザーとともに知恵を絞り、改善を重ねることで難しい加工をこなしてきた。こうして挑戦するうちに、同社は技術力を磨き上げてきた。得意とするのは切削や研磨、穴開けといった加工だ。

今では珍しくないが、同社は15年以上前に、当時の関係者を驚かせたという加工技術を確立している。それが微細穴開け加工。外径40μm(1μmは100万分の1)の加工対象物(ワーク)の中心に、深さ0.1mm、直径20μmの穴を開けた。

これは先端の直径が20μmのドリルを用いれば簡単にできそうな加工だが、「実はそうでもない」(同)という。ドリルの正確な位置決め、加工現場の温度調整、機械の振動抑制といったクリアすべきさまざまな条件が伴う。また偶然にできることはあるが、連続して成功させるのは難しい。こうした領域が、難しい依頼に挑戦してきた同社ならではの技術といえる。

最近では05年の愛・地球博(愛知万博)で、長久手、瀬戸両会場間を結ぶ燃料電池(FC)バスに、同社の製造したシーリング用部品が採用された。重要な部品であるだけに「面の荒さなど、厳しい精度が求められた」(同)。でき上がった部品の検査を徹底して行い、その検査データも併せて提出。顧客の信頼を得るための努力を決して怠らないのも、同社の強さの一つだ。

振動切削技術を開発

現在、取り組んでいるのが振動切削技術の開発だ。これは被削材と工具の接触する部分に超音波による振動を与えるというもの。切削抵抗の低減、切削温度の低下、加工精度の向上などが図れる。

数年前から同社は同技術の開発に取り組んでいた。さらに開発を進めるため、経済産業省の「中小ものづくり基盤技術高度化法」に申請。06年に「複雑微細形状の高精度楕円(だえん)振動切削技術の開発と振動装置の高度化」の計画が認定された。

共同開発先は超音波関連装置開発の多賀電気(東京都大田区)。「すぐにビジネスに結ぶつくものではないが、いずれは当社の強みとなる技術だ」(同)と期待を寄せている。


掲載日:2007年11月 8日

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