本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 製品・技術を開発する > ものづくりの原点

ものづくりの原点


第54回

100万分の1の高精度球形粒子の事業化を目指す[デジタルパウダー]

加藤洋史社長

加藤洋史社長

ウェブサイトへ

デジタルパウダー(仙台市青葉区、加藤洋史社長、022-277-8526)は、μm単位(1μは100万分の1)の金属の微粒子を事業化しつつある。100μm前後の粉末・微粒子技術は、従来技術とナノ(ナノは10億分の1)技術の間を埋める空白技術であり「ベンチャー、中小企業でも手掛けられる事業領域」(加藤社長)。同社独自の高精度で均一な粒径の単分散粒子「デジタルマイクロボール」は、半導体や電子部品の接合材、接点材やMEMS(微小電気機械システムズ)の素材・部品としての用途が開けつつある。

圧電素子でデジタル制御製造を実現

良好な表面形状のマイクロボール

良好な表面形状のマイクロボール

「デジタルマイクロボール」は、粒径40μ〜400μmの純金属ボールや合金ボール、複合ボール。溶けた金属に圧電アクチュエーターによりパルス式(周波数1〜1000Hz)の電圧を加えて噴射するデジタル制御の「パルスインジェクション方式」で製造する。90年代後半に東北大学の川崎亮教授が、インクジェットプリンタの原理をヒントに考案して装置を試作。これをベースに02年から事業化に乗り出した。

金属の粉末、粒子を製造する方法には溶けた金属に空気、水、不活性ガスなどのジェット流を吹き付けて粉砕するアトマイズ法などもあり、粉末冶金など工業材料として利用されている。これらの方法では粒径精度がバラつくため分級工程が必要なほか、表面性状も粗い。これに対して「パルスインジェクション方式」では「ボールの粒径公差が±3μ〜9μmと均一で選別工程が不要になるほか、不活性ガスのアルゴンガスの高純度環境下で製造するため、表面性状が良好な高精度球形が得られる」(加藤社長)のが特徴だ。

MEMS分野で部品製造を極める

高精度マイクロボール作製装置

高精度マイクロボール作製装置

このため半導体や電子部品の高密度実装向けに、鉛フリーハンダボールや銅に鉛フリーハンダをコーティングした銅コアボールを試作、製造に取り組んでいる。さらにMEMS向けの金や各種合金のボール、球状太陽電池向けのシリコン・ボールなども開発中だ。このうち期待されているのが、鉛フリーハンダボールやチップ・基板間の接合用ボール。MEMS分野ではボール接点型傾斜センサー用ボールなどだ。

とりわけMEMS分野では「高精度マイクロ単分散粒子を用いた高機能マイクロ部品の開発」で、経済産業省の07年度戦略的基板技術高度化支援事業に採択され、応用範囲の広がりが期待できる。高強度・高耐摩耗・軟磁性の「デジタルマイクロボール」を用いて携帯電話機のリレー用接点部品や施術機器用マイクロギアを製造しようという試みだ。「単なる素材供給にとどまらず、完成品の部品として供給する」(加藤社長)ことを目指している。


掲載日:2007年10月11日

前の記事次の記事

半導体宮城県精密部品製造業電子部品


このページの先頭へ