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ものづくりの原点


第53回

日々の作業すべてが研究開発[不二精工]

濱野健二社長

濱野健二社長

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自動フープ成形による超精密部品の量産システムを極める

不二精工(大阪市西淀川区、濱野健二社長、06-6472-9409)は、金属の精密プレス加工技術を長年培ってきた。携帯電話をはじめとする電子用や車載用の高精度な超小物部品を、最新設備を用いて量産している。その精度は材厚が最も薄いもので30μm(1μは100万分の1)、公差は最小で10μmに対応する。携帯電話や自動車の性能向上のためには、欠かせない技術だ。

精密プレス加工により生み出される製品。軽量かつコンパクト化を求められるエレクトロニクス製品に対し、独自の職人技と最新設備で対応する

精密プレス加工により生み出される製品。軽量かつコンパクト化を求められるエレクトロニクス製品に対し、独自の職人技と最新設備で対応する

1920年の創業以来、ラジオ、テレビ、ビデオ、ハンディカメラと家電分野向けのプレス部品を手掛け、携帯電話の隆盛に合わせる形で94年にインサートフープ成形を開始。これは金属と樹脂を複合させた成形技術で、これにより金型の設計・製作からプレス、2次加工を含む成形までの一貫生産体制を確立した。

同社の強みは「バネの設計」で、力をかけた時の復元力の高さと耐久性に高い評価を得ている。板バネ加工技術を複合させる超精密順送金型を製作しているのも特徴だ。バネの形成を含む2次加工の工程には監視カメラを導入し、検査まで全自動化したラインで品質の安定と生産効率アップに努めている。

主力として手掛けるのは携帯電話用マイクロホンのコネクターや、ヒンジなどの機構部品。樹脂成形と同時に、金具を切断できるのが大きな特徴。「どこからも金属が見えない」とユーザーや周囲をうならせる技術で、金属や樹脂の断面をきれいに折り取れるように、金型の設計に工夫をこらしている。

「賢い」金型を追い求める

これまでの製法を応用してさらに新しい技術を生み出そうと、同社では「難加工材で高精度に円弧曲げを実現する工法と金型の開発」に取り組み始めた。これは06年度、ものづくり高度化支援法で経済産業省から認定を受けた事業だ。ヒンジなどの部品に使われる、ステンレスのような摩耗に強い材料を円弧状に曲げる際に、金属板が曲げ加工後に弾性によって形状が元に戻るスプリングバック現象を制御する。通常なら機械を止めて技術者が2、3回の調整作業を行うところを自動的に調整し、寸法精度を出せる金型を作るのが狙いだ。内部をねじるような形で材料を巻き込む要領で、金型のサイズを小さくしていく。

今後の目標は、「賢い金型」を作ること。プレス機の中で寸法を自動測定・調整して良品を生み出せる金型が理想だという。作業者に負荷のかかる動作を減らして、効率的な生産体制の構築を目指す。製品に求められる精度や難易度は上がったが、創業以来貫かれている基本的な製法は変わっていない。「日々の作業が研究開発そのものであると考えている」(宇良浩取締役)とし、これからも変革を続け、技術改良に力を注ぐ。


掲載日:2007年10月 4日

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