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ものづくりの原点


第41回

熱処理で地場産業支える [セキサーマル]

関 正広社長

関 正広社長

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金属製品メーカーの熱処理部門が独立

新潟県の燕市や三条市がある県央地域は金属加工が盛んで台所用品や作業工具を地場産品として生み出している。セキサーマル(新潟県燕市、関正広社長、0256-92-5499)は、熱処理業者として40年、作業工具などの製造を支えてきた。また1997年頃には熱処理技術を生かして熱交換器を開発、製品化した。現在、基盤の熱処理技術を高度化しながら熱交換器を新たな柱として育てようとしている。

セキサーマルは、ミシン部品などを旋盤加工するメーカーが67年に新設した熱処理工場が発祥だ。当時の県央地域での熱処理は金属製品メーカー各社が自社内で行うのが主流で、専門業者は珍しかったという。しかし関正広社長は当時、将来の熱処理需要の拡大を見込んで専門業者を目指した。

最初に事業の中心としたのは塩浴加熱炉(ソルトバス)による熱処理。当初は熱処理の専業志向に社内の反対もあったが、関社長は積極的に設備投資を実施して熱処理業を拡大していった。当時の技術習得は主に熱処理炉メーカーの講習によるものだった。

70年代に塩浴加熱炉を使う熱処理工場の排水が問題視されるようになると、塩浴加熱炉に替わってガスを使った炉が増え始め、セキサーマルも導入を進めた。徐々に熱処理のノウハウを蓄積して道具を自作するようにもなった。さらに熱処理炉については「部品さえあればどんなことが起きても対応できる」(関社長)ようになった。

熱処理は形がないため「信用があってこその仕事」(同)という。そこで信用度を高めるため積極的に品質管理・監査の国際規格を取得している。99年にはISO9002、03年にはISO9001の認証を取得した。

廃熱を生かす

07年7月に稼働を始めた熱処理ライン

07年7月に稼働を始めた熱処理ライン

熱処理業者は熱を取り扱っているためエネルギー問題は重要だ。そのためセキサーマルは省エネと環境に関する研究開発に積極的で、97年頃に熱交換器「クロスパイル」を開発して製品化した。クロスパイルは廃熱を再利用するために回収する装置。伝熱板を積層した構造で、小型・軽量、高温耐熱性、伝熱性が特徴だ。工業炉や生ごみ処理装置などに設置して利用されている。

また06年からは高機能廃熱回収システム炉の開発に取り組んでいる。廃熱回収システムを組み込んだ工業炉の開発が目標だ。この開発計画は「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」で認定された。現在は設計段階にある。07年度中には工業炉のメーカーとの共同開発に入る考えだ。将来は「熱処理と並ぶ新たな事業の柱に育てたい」(同)としている。

エネルギー問題に貢献

関社長は「金属加工がなくならない限り熱処理はなくならない」と語り熱処理業の将来に悲観はない。その証拠に07年7月には24時間無人稼働が可能で、作業環境に配慮した熱処理ラインを稼働させるなど設備投資に積極的だ。また熱処理は技術が大きく変化する世界ではないが、省エネや環境の面では技術開発の余地は大きい。特に原油価格が高騰する現状で省エネ技術はコスト削減に大きく期待される。関社長は「いろいろと考えるのが大好き」と研究開発にも積極姿勢を見せている。


掲載日:2007年7月19日

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