本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 製品・技術を開発する > ものづくりの原点

ものづくりの原点


第31回

ナノメッキ技術で躍進 [清川メッキ工業]

清川 忠社長

清川 忠社長

ウェブサイトへ

3K職場を変えた環境配慮型経営

清川メッキ工業(福井市、清川忠社長)は、2008年3月に創立45周年を迎える。同社は3K(きつい、汚い、危険)の代表的職場だったメッキ業を環境配慮型経営に変えた。携帯電話やデジカメといった電気製品の電子部品メッキや、ナノ(ナノは10億分の1)単位のモノにメッキするナノメッキ分野で技術力を確立。メッキ業界の代表的な研究開発型企業に成長した。

同社は06年に経済産業省が選んだ「全国の元気なモノ作り中小企業300社」に選ばれた。05年にも政府が日本のモノづくりを振興、発展させるため創設した「ものづくり日本大賞」の第1回受賞者にも選ばれ、2年連続の栄誉に輝いた。同社の高度なメッキ技術力と、躍進し続ける経営姿勢が高く評価されたことを証明している。

清川忠社長はモノづくり姿勢について「わが社はモノづくりだが、目に見えた売りものがない。テレビや電子部品を製造、販売しているわけでない。部品の表面処理をしているだけ。わが社は何屋さんかと言うと「技術を売っている会社」」と強調する。

このため社員には常に「お客さんの要望には「いや、できませんわ」とは絶対に答えてはいけない。いろんなことに果敢に挑戦することが大事だ」と説く。社内には自由に何事にも挑戦できる企業風土が定着している。

電界放射型操作型顕微鏡でめっき状態を分析して製品品質を実現

電界放射型操作型顕微鏡でめっき状態を分析して製品品質を実現

この開発力、技術力の強化のため、先端技術開発センターや化学技術研究所などの拡充強化を図り、顧客の要望に応える設備投資も怠りない。開発、解析、品質評価などのための最新鋭設備の導入と人材確保、人材育成に力を入れる。

清川社長は「技術の先取りをしなければ、経営も社員も仕事の面白みがない」と開発テーマに挑戦し続ける。「顧客の要望がきてから建物を建てたり、研究究開発設備をそろえるようではダメ。設備も開発テーマも先取りして待つ姿勢でなくてはいけない」とも話す。

06年12月に本社近くに先端技術開発センターを増築、稼働を始めた。クリーンルームの設置や各種研究開発・試験装置、機械加工が困難な形状の部品製造を行う電鋳など、生産のための各種設備を装備した。

また福井大学など産学官連携にも積極的だ。ナノメッキ技術で燃料電池システムの小型・軽量化研究など国の研究プロジェクトを含め、毎年3、4件の研究開発テーマを走らせている。「大学や研究機関は敷居が高いと言う人がいるが、それは行かない人が言う言葉。連携は大変役立つ」(清川社長)と笑顔で話す。

医療、バイオなど新規分野挑戦で大飛躍へ 

今後の新規分野でバイオ、医療、MEMS(微小電気機械システム)分野の開拓をあげる。「この分野は大手企業だけの分野ではない。中小企業が参入できるし、また参入しなけらばならない」と清川社長は断言し、その研究開発は着々と進んでいる。「ものによっては07年か08年のうちに、二葉が出てくるようになる」と自信を示す。

同社の売り上げは電子部品関係のメッキが約80%。残りの約20%はアルミニウム、ニッケルなど一般メッキのほか、工作機械や繊維機械など創業以来のメッキ業務も継続して行う。業績は毎年、着実に伸びている。

全国で10年前には約3500社あったメッキ業者は現在、約2000社に激減し、企業規模も社員数20〜30人が約80%を占める。社員数で約250人いる同社のような企業規模は数少ない。ナノテク時代を迎えて、同社がこれから大飛躍が期待できる優良企業であることは間違いない。

先取りの研究開発に果敢に挑戦

清川メッキ工業はメッキ業界で先陣を切り、国際標準化機構の「ISO14001」「ISO9001」の認証を取得、環境配慮型経営を推進している。3K職場から「事務服で働ける職場づくり」を実現した。ナノメッキ技術の先端を走り、携帯電話、デジカメなどデジタル家電の小型化にも対応できるメッキ技術は業界で異色だ。顧客の要望を先取りし、要望段階で素早く対応できる「先取りした」研究技術、生産設備体制は他社を寄せ付けない。バイオ、医療、MEMSなど、今後の世界の産業界をリードする新規分野への果敢な挑戦には、夢と期待が大きく膨らむ。


掲載日:2007年5月10日

前の記事次の記事

ナノテク福井県


このページの先頭へ