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ものづくりの原点


第21回

精密板金で世界一企業と取引 [藤田ワークス]

藤田康路社長

藤田康路社長

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特殊仕様の加工装置

「世界一のお客さまと何社取引するか」。精密板金が主業務である藤田ワークス(鹿児島県霧島市、0995-46-6100)の藤田康路社長が自社経営を展開する中で常に念頭におくフレーズだ。ある分野で世界一の企業と取引する。さらに、その企業の取引先で一番評価される取引先になる。この事例が増えれば増えるほど、その会社は強くなる。藤田ワークスは実際、それを地でいっている。

同社はチタン、ニッケル、ステンレス、アルミニウムなどの高精度精密板金を行う。従業員は100人。2007年3月期の売上高は15億円、経常利益2億7000万円の見込み。縄文遺跡に隣接する工業団地・上野原テクノパーク(鹿児島県霧島市)に工場を構え、藤田社長本人は鹿児島県の中小製造業を代表する経営者だ。

藤田社長がいう世界一のお客さまとは半導体製造関連の東京エレクトロン九州、アルバックグループ、ディスコなどだ。また化学関連では旭化成、トクヤマなど。

オリジナルの加工で差別化する

オリジナルの加工で差別化する

地元の鹿児島県内ではDVD/CDの研磨装置を開発し、世界販売に成功したエルムと取引しており、研磨装置の製造を引き受けている。これらの取引先企業は、ある分野で世界一のシェアを誇っている。もし不況になったとしても世界一企業と取引していれば、それほど仕事が減ることはない。

藤田社長はこうした世界一企業と取引するには「QCD(品質、コスト、納期)が絶対」という。とくに品質、納期管理に注力する。納期については「納期遅延が50カ月ゼロを続けている」(藤田社長)。こうした生産管理が取引先からも評価されており「東京エレクトロンから取引先として一番の評価を受けた」(同)。また品質、納期が絶対なら少しコストが高めでも取引先は納得し、結局それは業績向上にもつながる。

同社の基盤技術は「オリジナルの発想で取り組む。他社の設備と見た目は同じだが、うちのは特殊仕様」(同)という。例えば同社のレーザー加工機はドイツのトルンプ社製だが、単に装置を導入したわけではない。同社の要望をトルンプ社に話し、それを取り入れてもらう。逆の場合もあり「わが社のレーザー加工機はトルンプとの共同開発ともいえる」(同)。そこから藤田ワークスしかできない加工技術が生まれ、取引先のニーズにこたえている。

社内外に2元的組織

藤田社長は2元的な組織体制を採用し、スピード経営とオリジナル技術の習得を目指している。組織の一つは「銀河系組織」。お客さまを中心に総力を挙げてスピードあるサービスを行う銀河系のようなアライアンス組織だ。また社内向けにはグループカンパニー制を敷く。各グループは個性を保ちながらパートナーとして支え合い、独立採算を行う。それに対して中心にいる藤田社長が太陽のようにエネルギーを与える「太陽系組織」を形成する。この組織を支えているのが平均29歳の若い人材だ。

今後の課題は手狭になった工場の拡大で現在、新工場について検討中。また特許を取得した技術の事業化も同社にとって重要だ。経営に関しては「上場はまったく考えていない」(同)という。将来の企業像としては「ビジネスパートナーと連携したグループ会社で構成する藤田ホールディングスみたいになれば」(同)としている。

5層部材を同時溶接

藤田ワークスの設備はトルンプ社製のレーザー加工機3台をはじめタイプが違うタレットパンチプレス、ベンディング、溶接機などをそろえる。板金はユーザーの図面通りに仕上げるなら、どういう加工法を使ってもいいのが特徴。そこで特殊仕様のレーザー加工機などによって、他社と差別化している。また同社はチタン、ニッケルなどの異種金属で構成する5層の部材を同時溶接する製造特許を所有する。この技術を極め事業拡大することが藤田社長の課題の一つになっている。


掲載日:2007年3月 1日

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