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ものづくりの原点


第20回

魂のこもったモノづくり [コヤマ]

小山和夫社長

小山和夫社長

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鋳造技術の蓄積と開発

コヤマ(長野市篠ノ井布施高田、小山和夫社長、026-292-2700)は長野市に本社を置き、社員340人を擁する独立系の素形材メーカー。1946年の設立から長年にわたり、鋳造というモノづくりの基盤技術の蓄積と、先進の研究開発に注力してきた。2006年に60周年を迎えて「品質のコヤマ」に一層磨きをかけている。

事業内容は鋳鉄鋳物、アルミ鋳物、機械加工、NCバリ取り機械などの製造を手掛ける。業種では自動車、建機、産業機械向けがメーンだ。「魂のこもったモノづくりでユーザーに認めていただく。ニーズに対応した優れた機能を購入していただいている」と、小山和夫社長は熱く語る。社是は信頼、調和、技術。

同社の発展に寄与した基盤技術は、部門ごとに数多くある。鋳鉄鋳物部門では複雑一体型油圧バルブ。これはシェル中子の成形技術により、バルブ中子を効率よく組み立てすることができる鋳造法。接着レス一体化中子造形法の開発では、これまで8点の中子を3点に減らすことに成功して、生産能力を高めた。

また世界で最も薄肉の2.5ミリメートル鋳鉄エンジンブロックの開発製造に成功した。従来に比べ25%軽量化を実現し、アルミに匹敵する軽さは溶湯技術によるところが大きい。

アルミ鋳物は軽量化ニーズに対応して、耐圧部品を砂中子入り金型鋳造に特化して、需要が増加している。機械加工は社内で製造した鋳物品を対象に、精度を高めるため行っている。モジュール化や、完成度向上の市場ニーズに対応して、NCマシンなど約233台を50人で動かしている。加えて搬送自動化設備96基、検査測定器18台により、納期短縮と高品質に努力してきており、機械加工後、洗浄、塗装、熱処理、耐圧検査、組み立てまで一貫生産を指向している。

顧客の信頼に応える

自動注湯ロボットがラインの型に次々と入れていく

自動注湯ロボットがラインの型に次々と入れていく

自社ブランドのNC鋳物バリ取り装置「バリンダーミニ」は培ってきたバリ取り技術を自動化して6年前に実現したもので、グラインダーでバリ取りするのに比べ4分の1に省人化できる。ティーチング機能は、動作したプログラムを学習するため使いやすい。日本国内では、鋳物バリ取り装置の分野において8割のシェアを持つ。輸出は欧米、中国、アジア向けに伸びている。

このように生産技術体制、最新の自動化設備、全工程にわたる品質管理が、顧客の信頼に応える高機能鋳造品を育ててきた。今後の構想について「顧客に短納期と機能を満足していただく提案型営業を推進する。中子鋳物と加工技術において差別化を図りたい」(同)と、発展途上国と競合しない方向性を打ち出している。

同社は売上高の約1割強を設備投資に向けてきた。それは3次元CAD/CAMや、専用マシン・ロボットのインライン化で合理性、生産性の高さを支えている。職場環境ではマスクレスや音、臭い対策の設備を充実して鋳物屋のイメージを払拭(ふっしょく)してきた。

また米国製積層模型装置を導入して、中子を数時間で樹脂で作成できる最新技術を取り入れた。木型では3日、金型で30日もかかる。試作期間の短縮で、実際の形で問題点修正がきく。

小山社長は異分野への参入は考えず、足元をしっかり固める方針だ。

一貫生産で高品質

コヤマの鋳造品は設計から模型、複雑形状を作り出す中子、溶解、注湯、電解洗浄・熱処理、機械加工・組み立てまで一貫生産で高品質が強みだ。加えて、60年以上にわたり広範囲な産業に携わってきただけに鋳造における膨大な技術・ノウハウを持つ。

また長年にわたり設備投資や人材育成にもカネをかけてきた。顧客も大手が中心であり、増産体制が進みつつある。各業界の再編を注視しつつ、柔軟な思考と冷静さで対応するという。


掲載日:2007年2月22日

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