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ものづくりの原点


第19回

溶接から広がる加工技術 [内山熔接工業]

内山繁男社長

内山繁男社長

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徹底的な原因追及

内山熔接工業(新潟県燕市四ツ屋590の1、内山繁男社長、0256-64-2450)の事業内容は、社名から想像される以上に幅広い。もちろん基盤技術は溶接。それに加えて設計、材料選定、プレス加工、曲げ加工、切削、旋盤加工、研磨、印刷、組み立てなどを総合的に手掛ける。その総合力が同社の特徴で強みだ。これはユーザーの要求に応えようとした結果でもある。

1977年の創立は内山社長1人で溶接を請け負う仕事でスタートした。当初、仕事は地元の分業体制の枠内に収まっていた。しかし内山社長は溶接の品質を追求していくうちに材料の性質から溶接に至るまでのすべての工程や材料にこだわるようになる。例えば溶接で不具合が生じたときは溶接だけでなく前工程や材料の成分まで調べて改善策を探った。実際、溶接で生じる不具合を解消するには材料の見直しから必要になることもある。またユーザーが加工に関して問題を持っていれば「困っている人と一緒に考えてきた」(内山社長)という。そうした、原因の徹底追及やユーザーとの二人三脚で仕事に取り組むうちに徐々に溶接前の工程についてのノウハウを蓄積して仕事の幅を広げていった。

溶接後の工程に手を広げたのもユーザーの立場に立った結果だ。内山社長は独立した職人による分業よりも目的とする製品までを一手に引き受ける加工メーカーを志向して加工能力を高めた。職人による分業体制での品質管理の難しさも感じていた。また「将来のため技術を育てたかった」(同)という思いもあった。溶接以外の加工能力をそろえた現在、会社案内などには「マシニング・溶接加工開発センター」と銘打っている。

提案型加工メーカーへ

社屋全景

社屋全景

05年、内山熔接工業は新工場を建設した。加工能力をさらにアップするためだ。敷地面積約4万平方メートル、工場面積約2万平方メートル。新たな門型マシニングセンター(MC)や5面加工機、フライス中ぐり盤も導入した。それ以前から同社は設備投資に積極的だった。新設備も内山社長のエンジニア経験を生かして使いこなしていった。

加工の幅を広げた結果、浄水器の本体や自動車用のマフラー、エンジン部品など手掛ける製品は多様になった。加工する材料もステンレス、アルミニウム、チタンなど多彩だ。さらに加工精度を高めた結果、半導体製造装置や液晶製造装置の真空チャンバーなど高度な技術を要する加工も手掛けるようになった。

同社の人材育成は若手とベテランを組ませて指導するのが基本で「人を育てるには長い時間がかかる」(同)と時間を惜しまない。さらに若手を責任ある立場に登用するのも積極的だ。また協力メーカーで学ばせることもある。地元協力メーカーとの共存共栄も大きなテーマの一つ。内山社長は「地元に活気づいてほしい」と語る。協力メーカーが人材育成に協力するのは内山熔接工業の発展と自社の発展はつながっていると認識しているからだ。

内山熔接工業は今後、ユーザーに対する提案に力を入れようとしている。これは豊富な加工ノウハウを持つからこそ。ユーザーからの仕事の依頼に対して品質向上や納期短縮、コスト削減などを加工法などを見直すことによる可能性を提案していく考えだ。

溶接加工の駆け込み寺

内山熔接工業の強みは加工技術の幅の広さだ。それは新工場の建設など積極的な設備投資と若手を積極登用するなどの人材育成が相まった技術導入で実現してきた。また内山社長は不具合が起きればデータの裏付けを取るまで徹底的に原因を追求して改善策を探る。その姿勢と行動は取引業者にとって厳しい一面も持つ。しかし、そこから導かれた改善策や技術は信頼が高い。その信頼は全国各地から溶接に関する相談が舞い込むことからもうかがえる。


掲載日:2007年2月15日

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