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ものづくりの原点


第18回

精度にこだわるモノづくり [アスカ]

田中裕之社長

田中裕之社長

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24時間操業で高能率・高精度を実現

より加工精度を上げるが、アスカ(徳島県板野郡板野町上六條字南開410-5、田中裕之社長、0886-37-6511)のモノづくりに対する基本的な考えだ。目指すのは高度な設備を導入して特化した技術の確立。ユーザーの要求する品質、納期、コストの三つを満足させることだ。

顧客が他社に断られた難度の高い加工を「駆け込み寺」のごとく持ち込むケースが多い。これをすぐに断らずトライするのが同社の姿勢。「他人がさじを投げる加工を根気強くやってきただけ」と田中裕之社長は笑う。

1983年から現在に至るまで24時間操業を続けている

1983年から現在に至るまで24時間操業を続けている

同社は「優秀な生産設備を持たないと他社との厳しい競争に勝てない」(田中社長)と積極的に高精度のNC旋盤や工作機械を導入している。ただ高価な機械でも遊ばせていては話にならない。そこで同社は1983年から現在に至るまで継続しているのが24時間操業。

もちろん機械だけでは加工はできず、作業人員のスキルアップも不可欠。「人材を訓練していく上でも24時間操業は当然の流れだった」(同)という。人員を班別に分け、操業しながら教育する方式を採っている。最近は不良率低減を目指し、各グループ長が3次元測定機などで測定チェックして次の工程に送れるよう養成している。

仕事量増に対応するため、本社周辺敷地を買収して増産体制を整えた。だが設立当初操業してきた徳島県藍住町の同社周辺に住宅が増え、24時間操業で騒音などの問題が表面化した。このため97年11月に現在の上板町に移転し、04年11月に本社工場を増設した。移転した時、中小企業創造的事業活動促進法の認定企業になり、その後徳島県ベンチャーキャピタル投資対象企業にも選定され8000万円の低利融資を受けている。

CFRPの加工を他社に先駆け研究

同社は一般産業機械部品からスタートし、半導体製造装置部品、新素材部品と幅を広げてきている。素材は鉄鋼など一般機械材料、ステンレス、アルミ合金、プラスチックなどが当初中心だったが、マグネシウム合金、チタン合金など難加工材料の加工に取り組み、その比率は徐々に上がってきている。とくに力を入れているのがCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の加工。融資資金をCFRP用のドリル、エンドミルの工具や研磨用の砥石(といし)などの開発につぎ込んだ。開発工具の「トライ&エラー」を繰り返し、加工データを蓄積している。

この背景には航空機部品でCFRPの採用増加がある。CFRPの切削は工作機械、工具側とも高精度・高能率加工用のデータが不足しており、自前で開発する必要があった。06年8月に「新素材・難削材に対応するための切削加工技術開発」テーマで「中小モノづくり高度化法」の認定を受けた。「顧客からコメが欲しいといわれてから田植えしていてはだめ」(同)と研究開発を先取りして進める方針だ。

品質管理面では05年3月に品質管理・保証の国際規格「ISO9001」を取得。環境管理・監査の国際規格「ISO14000」シリーズなど次のステップも視野に入れている。

難易度が高いCFRPの加工の売り上げを増やそうと、06年1月に同じ上板町内に3300平方メートルの工場を買収した。5軸制御の工作機械を増設し「将来は川上、川下方面にも領域を広げていきたい」(同)考えだ。

加工別に工具開発して加工ノウハウを蓄積

アスカは設立当初から「研究開発型企業」を指向し、新しい生産設備を積極的に導入している。使用する治工具の大部分を自社開発するなど技術レベルは高い。ロボットのアーム部品や半導体の挿入機部品など高速で振動を嫌う場合、同社の部品は引っ張りだこ。本社工場増設、新工場買収などで約4億円投資したが、結果、3年間で売り上げ倍増の予定と順調。新素材の価格はまだまだ高価で、川下、川上分野への参入は今後の価格がカギを握ることになるだろう。


掲載日:2007年2月 8日

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