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ものづくりの原点


第9回

時計の文字を瞬時にして張る技術で、時計業界を革新 [テフコ青森]

中山廣男社長

中山廣男社長

安売りせず高級品に使用

テフコ青森(青森県弘前市、中山廣男社長、0172-37-2244)は、時計の文字をシール一枚で一瞬にして張れる技術を確立した企業だ。1988年に資本金3240万円で設立した。中でも画期的な技術として話題を呼んだのが「電着画像技術」。従来、時計の文字盤には一つひとつピンセットで文字を植えていたため、作業時間は10分ほどかかっていた。

時計の文字を一瞬にして貼れるシール

時計の文字を一瞬にして貼れるシール

中山社長は、それをシール一枚で張りつけようと開発に没頭。紫外線を当てると粘着力を調整できるダイシングテープを使用することで、一瞬にして文字を植えられるシールを作り上げた。同社のモットーは「安売りしないこと」。高級ブランドにしか使わないというこだわりを持っている。

家電製品も国産製にしか売り込まない。最近では、液晶テレビやパソコンのロゴ需要が伸びてきている。シャープ、東芝、日本ビクターなど液晶テレビのロゴは、ほぼ100%手掛けているという。車のロゴとしても使用されており、日、欧などの高級車に使用する場合のみ、取引に応じている。

この技術を守るために、海外進出はしないのが同社の方針。日系の海外工場へは納入するが、海外企業に納入すれば日本が誇る技術が流出してしまいかねない。技術を守るために、テフコインターナショナル(横浜市金沢区、同、045・786・0038)で、国際特許の取得にも力を入れている。

中国や台湾、韓国をはじめとする7カ国で特許を取得した。中山社長は「日本は産業立国としてここまで成長してきた。海外に生産を委託するのは楽だが、守り通さないとダメだ」とモノづくりに対する考え方を語る。

夢広がる応用技術

同社の売り上げは、06年3月期で7億5000万円。07年3月期には8億5000万円を見込んでいる。現在のロゴ生産量は、家電製品用が中心で60%を占める。時計向けは30%ほどだが、電波時計の普及でシェアは増えると見込む。自動車は10%だが、今後、ロゴのシェア拡大を狙う。

さらに研究開発にも力を入れていく。すでに弘前大学理工学部と時計盤の文字だけ青色発光ダイオード(LED)で光らせる技術開発の研究をスタートした。スイッチ一つで、文字盤を光らせるものはあるが、文字だけが光る時計はまだない。金属だけを光らせる技術が確立すれば、家電製品のロゴなどにも応用ができるなど、用途は広がることになる。

研究は3年をめどにスタート。金属でできた数字の上からLEDをはる技術の確立を目指す。現在は、真空の中でしかLEDを加工することができない。金属を伝導体にする必要がある。隣り合う文字をつなげる線をどのように隠すかがポイントだ。

また、生産設備はすべて自社で設計しているのが特徴。「自分たちが良い品物を作るためには、生産設備から考える必要がある」(中山社長)。現在の満足度は60%。設備投資のほか、人材の教育を強化し、良い技術が生まれるための環境設備をしていくという。

すき間産業を狙った技術開発の強さ

携帯電話の普及で時計向けの需要が減少すると、家電製品や車のロゴ製作に注力。応用範囲を広げてきた。海外へは技術を出さず、技術を守ると言い切る。技術を開発するだけでなく、開発後の取り組みにも手を抜かないところに強さの秘訣(ひけつ)が隠されている。シールをはがす際に、のりが残ってしまい開発に苦労したというが、長い年月をかけて克服できたのはモノを作る技術者の情熱があったことが大きい。


掲載日:2006年11月30日

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