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ものづくりの原点


第8回

顧客第一主義の鋼管継ぎ手メーカー [永島製作所]

永島剛士社長

永島剛士社長

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安心と満足の製品を提供

永島製作所(石川県羽咋市、永島剛士社長、0767-22-7011)は、1970年創業のステンレス鋼管継ぎ手メーカー。「金属が思うように曲げられない時は金属に遊ばれている。」永島社長は創業者で父の辰男会長のこの言葉が片時も耳を離れないという。品質至上主義を掲げ、顧客サイドに立った製品づくりをモットーとしているだけに、創業時から技術にこだわってきた。食品プラント、屋内配管、高級化粧管用などで多くの採用実績を持つ背景には、こうした企業姿勢によるところが大きい。

顧客サイドに立った製品づくりの根底には、永島社長の口癖である「安心して使って頂きたい」との思いがある。金属それぞれが持つ伸びや硬さなど特性を知り尽くし、配管内を流れる流体の状態までを計算に入れた製品には絶対の自信を持つ。同社の技術陣が常に「どうすれば使いやすいか、どうすれば施工しやすいか」と自問自答するのもこのためだ。

パイプから塑性加で作り上げた工ボールバルブ三方弁

パイプから塑性加で作り上げた工ボールバルブ三方弁

最近、あるメーカーから「ステンレス製パイプからボールバルブ三方弁の本体が作れないか」という注文が持ち込まれた。これまでの鍛造技術では後工程で機械加工が必要。鋳造技術は鋳物内部に巣(孔状欠陥)ができる問題がある。パイプから塑性加工で製造できれば、これら問題は解消できる。

そこでプレス加工のほか、パイプを加圧し広げたり縮めたりするバルジ成形加工、パイプの端を巻いて縁を処理するカーリング加工などの技術を組み合わせてボールバルブ三方弁を作り上げた。従来よりも安く、約3割の軽量化も実現した。

信頼される技術と責任感

「一つの技術にとどまるつもりはない。」

創業当時は鉄製が主流だったが、ステンレスやチタン合金、ニッケル合金といった具合に、常に新しい金属加工に対応してきた。その技術蓄積を武器に、原子力発電所の配管や中近東向けの海水淡水化装置の部品、究極のエコカーと言われる燃料電池車の試作部品など、継ぎ手メーカーの枠を超えた受注にも果敢に挑戦した。そこには技術にこだわる金属塑性加工業としての強い意気込みが感じられる。

顧客からも絶大な信頼を得ており、その理由は単に技術力だけでなく、「メーカーとしての責任感だ」(永島社長)という。その一環として、同社は製品納入後、顧客である継ぎ手の施工業者に出向き、製品の特徴から配管工法に至るまで伝授する。その講習に際しては認定証を発行しており、認定書は「受注1物件に付き一つ」(同)という念の入れようだ。自社製品に対し、あらゆる面でメーカー責任を全うしようとしている。

また製品に不具合が生じた場合は、部品交換で済むレベルでさえ、第三者の研究機関による調査を徹底している。その結果、不具合の原因が自社製品以外にあっても必ず顧客に報告している。

現在は人づくりにも力を入れている。蓄積した技術の伝承はもちろん、営業力強化に向けセールスエンジニアを育てようとしている。顧客のニーズをしっかり把握して提案できる営業センスに加え、製品設計から製造、アフターサービスまで一人何役もこなせる人材の育成が目標だ。こうした取り組みにより「永島製作所に任せたい。そう言ってもらえる企業になりたい」(同)と力が入っている。

モノづくりに対する真摯な姿勢が真骨頂

かつて面取り機を導入しようとした時、社員自らが率先して中古旋盤と部品を購入し、必要な機械を作り上げてしまった。その製作費は70万円で、導入コストを大幅に低減した。こうした社員たちのモノづくりに対する真摯(しんし)な取り組みを、永島社長は「当社らしいエピソード」と評価する。経営トップから社員に至るまで、自社技術にこだわる貪欲(どんよく)な姿勢が同社の真骨頂。加えて、顧客が安心して製品を使えるようにと考え抜いた設計やサービスなどで、他社との差別化を徹底している。


掲載日:2006年11月15日

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