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ものづくりの原点


第4回

顧客重視で商品のラインアップ拡充 [ガリュー]

長谷川可賀社長

長谷川可賀社長

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ホースの暴れが発想の原点

ガリュー(東京都杉並区、長谷川可賀社長、03-6765-0099)は、洗浄機を中心とするプラスチック製品の開発を手掛ける。同社の洗浄機はエアブローガンに取り付けて使う。エアの力だけでコーンの中にあるチューブを回し、空気と吸い上げた溶剤を混合。勢いよく噴射し、対象物の表面を洗う。洗浄だけでなく、薬品の微粒子噴霧やコーティング剤の塗布まで応用範囲は広い。

事務所の奥にある工房で、新製品開発に向けて思索をめぐらす

事務所の奥にある工房で、新製品開発に向けて思索をめぐらす

「新しい製品を考えている時が一番楽しい」と長谷川社長は話す。もともとフォトマスクなどのメーカーで生産ライン装置の開発・保守を手掛けてきた。だが、技術の細分化に伴い、任される仕事の範囲が縮小。「自分が組織の歯車になった感じがした」(長谷川社長)ため、27年間勤めた会社を退職。開発から販売まで自分の手で行いたいと会社を興した。

「勢いよく水を出した時のホースの暴れを制御できれば・・。」

発想の原点はそこにある。ホースの先をつぶせば水の動きをコントロールでき、洗浄力が向上する。そう気付いた長谷川社長はチューブの先をつぶし左右に振れる洗浄機を開発した。その後、コーンを取り付け、内部でチューブを回転、広範囲を洗えるように改良した。

最初に開発した洗浄機は、自社の販売能力が十分でなかったため、産業用機器メーカーにOEM(相手先ブランド)供給をした。現在でもこの製品を販売しており、「取引先から『あそこの製品とお宅の製品は似ていますね』と言われることもしばしば」と苦笑する。

製品用途の拡大で売り上げを伸ばす

現在、同社は自動車関連や電子部品を生産する企業向けに洗浄機やバリ取りブラシを提供している。一方、洗浄機と同じ仕組みを利用した新しい用途の開拓にも力を入れている。

例えばアスベスト除去作業時の飛散防止剤の噴霧がそうだ。微粒子状にして散布することで飛散防止剤の表面積が大きくなり、薬効が高まるという。潜熱により、密閉した作業場の温度を下げる副次効果もある。

こうした用途の発見は「顧客とのやりとりの中からヒントを得ている」(同)。また顧客からの要望に応えることで、製品のラインアップを増やしてきた。

同社の06年3月期の売上高は5,998万円。07年3月期は1億円を見込む。およそ4,000万円の上積みは、産業機器の専門商社へ定期的に納品する契約がまとまったことが大きい。「ここ数年間でまいてきた種がようやく芽を出し始めてきた」とほほ笑む。

これからの課題として、開発能力の維持・向上を長谷川社長は挙げる。業績の向上に伴い、営業・販売関係の仕事が増え、「開発に時間を充てにくくなってきた」(同)ことが背景にある。解決策として、販売専門の別会社を年内に設立、同社は開発に特化する方針。

人材の育成も急務だ。右肩上がりの成長に見合ったペースで開発を進めるには「今いる人数ではまったく足りない」(同)という。こちらの問題は中途採用を積極的に行い、解決を目指す。

今後、異業種への進出はせず、製品の新たな用途の拡大により、さらに業績の伸ばしていく。

社長の陣頭指揮で開発力を維持

同社は顧客から持ち込まれた案件や要望にすぐに取り組み、短期間での製品化を目指す。「会社が自分の目の届く規模だから素早く開発を進められる」と長谷川社長はいう。小規模な会社だからこそ小回りがきくと強調する。

開発力の高さを維持するため、今後も長谷川社長自ら製品開発の陣頭指揮を執っていく。「理論上、不可能な要望こそ解決していきたい」と長谷川社長は無理難題を心待ちにしている。


掲載日:2006年10月31日

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