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HOME > 製品、技術を開発する > 創業者・中小企業ベンダーのためのソフトウェア・ジャストインタイム

創業者・中小企業ベンダーのためのソフトウェア・ジャストインタイム


ソフトウェアビジネスの抱える問題

3. コスト削減の余地を探る

次に、大きな問題は構造的な高コスト問題である。我が国のこれまでの経済成長のおかげで、ソフトウェアビジネスも含め産業全体の国際的賃金水準が高い。ソフトウェアビジネスに関わる業界全体もその恩恵を受けている。

しかし、ソフトウェアは人(ソフトウェア技術者)が開発するが、その実態は極端に労働集約的である。しかも、技術者の作業時間を在庫し、必要なときに必要なだけ使用することができない。また、人件費は、一般に変動費でなく固定費として扱われる。したがって、ソフトウェアビジネスは固定費が過大になるビジネスといえよう。一般的な経営理論では避けるべき構造である。

ソフトウェア開発コストがコスト全体に占める割合が小さかった時には、それでも問題になることは少なかった。しかし、この割合が組込み系でも業務アプリ系でも無視できなくなっている。

他方、人に頼らざるをえない以上、人の稼働率が低くとも雇用を維持するしかない。一定の固定費を覚悟しなければならない。このため、多少とも変動費化をねらって、構造的に何重もの階層になった外注委託・派遣を活用する構図が定着している。

一方、ソフトウェア開発の生産性はどうか。図1-3は、ソフトウェア開発工数(規模)が増加すれば、単位当たりの生産性が大きく減少することを示している。したがって、規模が大きくなるに従い、ソフトウェア開発コストも増加する。

一般に、規模が大きくなるにつれて相対的にコストが安くなるものが多いのに比べ、反対の事象が起きている。したがって、(これから需要が増大する)規模の大きなソフトウェアでは単位工数当たりの生産性が低くなるため、これまで以上にコストの高いものになることを予測させているといえよう。

ソフトウェア開発工数と生産性図1-3 ソフトウェア開発工数と生産性

しかも、現状は図1-4の問題も解決していない。同図は、ソフトウェア開発時の欠陥を除去(是正)するコストのうち、要求に起因する欠陥を除くことに最も多くコストがかかることを示したものである。これは、前節で記した要求のソフトウェア開発への取り込みがうまくできなかったために、下流工程になって欠陥を生むという問題を露呈し、高くつく欠陥除去を行った結果である。

いったん下流工程で問題が発生すると、納期が迫っていることもあり、さらに多くの人を投入しなんとか問題解決を行い納期を維持しようとする。このため、いっそう図1-3の結果を鮮明にさせることになる。つまり、根本的な解決をしないまま、いっそうコストを増大させるのである。

欠陥除去コストの分布図1-4 欠陥除去コストの分布

また、工数ベースのソフトウェアビジネスでは、工数を投入することが収益増につながることが必要である。このモデルを採用したまま、規模が増大するにつれ生産性が下がるコスト構造を維持すれば、ソフトウェアはたちどころに高コストの製品とならざるをえない。

このような事情から、ソフトウェアを顧客や市場に供給するソフトウェアビジネスは、国内の工数ベースのソフトウェアビジネスの一部、主に工数を多く必要とする(低コストであってほしい)プログラム作成やテスト工程を低コストの海外(オフショア)に外注せざるをえない。もっともなビジネス要求である。

しかし、たとえば高コストの原因になった要求の取り込みに抜本的な改善をすることなく、国内と同じ手法を適用すれば、混乱を海外に伝染させることになる。

ソフトウェア開発は、その方法や進め方によって工数も大きく異なる。すなわち、コスト削減の余地は極めて大きいのである。すなわち、優れた実践を採用することによって、生産性向上の可能性が大いにあるといえよう。その可能性を十分引き出していないのではないだろうか。

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