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ものづくりの森


技術の森

高性能に菌を分解する光触媒の製造技術

光触媒とは、光(紫外線)を当てるとそれに反応して有機物や菌を分解する触媒をいう。通常、光触媒は溶剤に混ぜられコーティングされてつくられる。ただ、この製法だと溶剤に光触媒が埋もれるため、反応する量が少なくなってしまう。そこでそれを克服するため、(株)フジコーが開発したのが溶射による製法だった。溶射とはコーティング技術の一種であり、微粒子状にしたコーティング材料を高速で基材に当てて皮膜を形成する技術だ。溶射により高密度な光触媒の皮膜を形成できる。

溶剤を用いた製法の光触媒に比べて溶射によりつくらた光触媒は高密度な皮膜にできる

溶剤を用いた製法の光触媒に比べて溶射によりつくらた光触媒は高密度な皮膜にできる

溶射の一般的な特徴として(1)皮膜の制御が可能(厚い皮膜もできる)、(2)あらゆる材料に皮膜形成できる、(3)多種・多形状の基材に適用できる、などがある。が、この一般的な溶射では高温すぎるために光触媒を成形できない。そこでフジコーが開発したのが、「高速フレーム低温溶射」という独自の溶射技術だ。従来よりも高速に粒子を溶射し、かつ粒子の温度も従来より低く抑えて溶射する。
 従来の溶射ではその速度が400m/秒だったが、それをフジコーは1000m/秒まで高速化した。高速で溶射することにより基材に対する粒子の密着性を高められるのだ。また、粒子の温度も従来は800℃以上だったが、それを800℃以下に抑えた。なぜなら、高温で溶射するとその熱により光触媒が溶融してしまい、性能が低化してしまう。しかし、低温化することで溶融による光触媒の性能変化を抑えて高性能を維持できる。
 高速フレーム低温溶射は、光触媒の材料(微粒子状の酸化チタン)に燃焼ガス、酸素、窒素を混ぜて1600℃に加熱し、粒子を吐出するパレルから溶射する時には800℃以下に制御して基材に溶射する。

「高速フレーム低温溶射」という独自の溶射技術で光触媒を製造する

「高速フレーム低温溶射」という独自の溶射技術で光触媒を製造する

高速フレーム低温溶射で形成する光触媒には抗菌金属も加えられている。同社ではこれを「ハイブリッド光触媒」と称し、酸化チタンに抗菌金属(金、銅)を加えることで光触媒の殺菌性能を上げている。

ハイブリッド光触媒の原理を簡単に説明する。
 光触媒に光(紫外線)が当たると、その表面から電子が飛び出し、電子の抜けた穴は正孔(ホール)と呼ばれプラスの電荷を帯びる。正孔は強い酸化力をもち、空気中の水中にあるOH-(水酸化物イオン)などから電子を奪う。このとき電子を奪われたOH-は非常に不安定な状態の・OH(OHラジカル)になる。OHラジカルは強力な酸化力をもつため近くの有機物から電子を奪い、自身が安定になろうとする。
 このようにして電子を奪われた有機物は結合を分断され、最終的には二酸化炭素や水となり大気中に発散される。

ハイブリッド光触媒の原理

ハイブリッド光触媒の原理

さらに遊離金属イオンが菌体内酵素などの失活を引き起こし、細胞死を誘導する。抗菌金属を加えたハイブリッド光触媒は、光により連続的に活性酸素や殺菌金属イオンを発生できる。金属イオンにより反応速度も上がり、ウイルス・菌を短時間で死滅させる。細菌の死滅により消臭効果が得られる。

空気浄化装置(マスククリーン)

空気浄化装置(マスククリーン)

現在、ハイブリッド光触媒は「MaSSC(マスク)」のブランド名でタイル材(マスクシールドタイル)と空気浄化装置(マスククリーン)が商品化され、産業用施設および一般家庭での導入が順調に進んでいるという。

データ

会社名 株式会社フジコー
所在地 福岡県北九州市戸畑区中原西2丁目18-12
電話 093-871-3724

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