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ものづくりの森


技能の森

軽量・複雑化するメリヤス針の製造を支える匠の技

シバタ製針は、自動織機で肌着用の布地などを作るメリヤス針で国内シェア6割を誇るトップメーカー。細い糸を編むために使う、長さ10cm前後、厚さ0.34mmの薄型の針を主に製造する。針の種類は数千点におよび、日常的に注文があるものでも約500種類ある。

製造工程数は全部で75。プレスで打ち抜いた金属板を削った後、先端をかぎ針状に曲げ、先端から少し離れた部分に針先を開閉する「ラッチ」という部品を取り付け、熱処理、研磨する。
 製造部長の廣川允一さんは現在、勤続54年目の大ベテランだ。ラッチ成形の技能などを評価され、2012年度の「現代の名工」に選ばれた。工場全体を管理する一方、廣川さんしか作れないラッチ成形用金型の製造も担当している。

金型の表面を千分の1mm単位で鏡面に仕上げる

ラッチは直径0.3mmの鋼線を成形して作る長さ2-3mmほどの小さな部品だ。ラッチの後端部は平たく成形し、厚さ0.34mmのメリヤス針に開けた0.11mmの溝の中にかしめる。針の先端より少し下に取り付けられたラッチを閉じると、スプーンのような形のラッチの先端がかぎ針の先をぴったりと覆う。
 スプーン内側の成形に使う超硬合金製の金型は先端をダイヤモンドパウダーで研磨する。一番苦労するのがこの作業。「少しでも削りすぎるとやり直し」と苦笑いする。顕微鏡をのぞき込み、1μmレベルの精度で鏡面に仕上げる。表面にざらつきが残ると金型の寿命が短くなるためだ。
 「最近は織機が高速で動くため、針が軽量で複雑な形になり、ひずみが出やすくなった」(廣川さん)
 ものづくりは難しくなる一方だが、「失敗してはやりかえる。大変だけど、楽しみでもある」と話す。現在は見どころのある若手を選んで、ラッチ成形のノウハウを教え込んでいるところだ。

日本のものづくりを支える熟練の技

少量多品種のメリヤス針を短納期で納入できるのがシバタ製針の強みだ。顧客は、海外の大手メーカーから購入するよりもシバタ製針に頼んだほうがロット数を少なく、すぐに調達できる。初めて製造する新しい針の場合、納期は約3カ月といい、廣川さんは針本体の成形具合を横で見ながら、並行してラッチ成形用の金型を作る。
 針本体の形ができあがると、試しに成形したラッチを当ててみて、針先の形状とラッチがぴったり合うように微調整する。金型が完成するまでに要するのは7-10日ほど。繊細な形状のすりあわせを小回りよくやってのける。まさに、日本のものづくりを支える熟練の技だ。

データ

会社名 シバタ製針株式会社
所在地 奈良県葛城市南道穂137
電話 0745-69-2281

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