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ものづくりの森


技術の森

酸化を防止する密閉型袋容器

ヤマサ醤油の「鮮度の一滴」特選しょうゆ(500ml)に採用された密閉型袋容器「パウチ・イン・ディスペンサー」

ヤマサ醤油の「鮮度の一滴」特選しょうゆ(500ml)に採用された密閉型袋容器「パウチ・イン・ディスペンサー」

悠心は、2007年7月創業のフィルム包装と液体自動充填機メーカーとして5年余りのベンチャー企業。同社が開発した密閉型袋容器「パウチ・イン・ディスペンサー(PID)」が大手しょうゆメーカーのヤマサ醤油に採用された。これは2009年に関東地区で先行発売、2010年に全国展開したヤマサ醤油「鮮度の一滴」特選しょうゆシリーズとして大ヒットした。
 できたてしょうゆのおいしさと香り、透明度の高い赤色がこれまでのしょうゆと差別化した商品として、認知されている。包装容器の中に、逆止弁が付いた特殊フィルム袋にしょうゆが入っている。注ぎ口の逆止弁はしょうゆを何回注いでも、2枚のフィルムの面にしょうゆの膜が密着して、空気が浸入しないため酸化を防止できる。
 もちろん、しょうゆがなくなるまで注いでも真空状態を保持し、常温で約70日間おいしさを保つ。これまでのしょうゆは容器から空気に常時触れるため酸化して風味が低下、黒っぽい色に変化していたが、この課題を解決した画期的開発である。

きっかけは自分が欲しいから

悠心の二瀬克規社長は「北海道生まれのため魚介類が好きで、合わせてしょうゆを好む。液体包装容器の研究開発に携わる中で、おいしいしょうゆを味わえなくなった。作りたての風味がよいしょうゆを味わいたいと思っていた」と開発のきっかけを語る。新しいうちはおいしいしょうゆも空気に触れ、1カ月程度で黒っぽくなり鮮度が劣化する。
 従来のほとんどの液体容器は、一度開けると開封後の残った液体が空気に触れて鮮度が落ちるのが速かった。これに近づいたのは1回使い切りの小袋だが、液体が手にかかったり若干割高だ。 少量を何度使っても、容器に残った液体が空気に触れないよう密封状態にできないか。二瀬社長は熟慮を重ねて液体用の袋に逆止弁をつけて、何度もテスト研究を重ねるが完璧な密閉状態にならない。このためボールタイプの弁で実験をしたが、ボールと受ける部分は接する線のため固まり不完全だった。逆止弁を線ではなく面でできないかと考え、数多くの失敗を重ねた。

フィルムで密封思いつく

二瀬克規社長

二瀬克規社長

ある時、「特殊フィルムが水分を保持しつつ完全密着する」ことから、液体をフィルムに保持することで密封できるのでは、と挑戦した。思惑通りに開発に成功したのがフィルム弁の誕生となった。何度注いでも空気が入らずに、いつも直立して鮮度が保持できる。特殊フィルム弁がついた袋とハードケース「PID」が完成した。
 2007年に研究開発仲間と4人で悠心を設立。PID包装材と自動高速充填装置も開発した。装置では大量の数を充填するため、1日あたりの不良ゼロを目指して苦心した。ヤマサ醤油に採用になった同装置の調整では、二瀬社長は3カ月間ヤマサ醤油に張り付いた。
 ヤマサ醤油についで、福岡県の食品メーカーにPIDと装置が採用になった。海外からも引き合いがある。「時代の変化についていき中小企業は変わらなければだめ。子孫の代に継承していけるよう相続税などは改正を期待する」と二瀬社長。

データ

会社名 株式会社悠心
所在地 新潟県三条市柳川新田964
電話 0256-39-7007

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