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ものづくりの森


技能の森

手仕上げの妙技―測定機の摺動面加工

大阪精密機械が手掛ける高精度歯車測定機は、自動車関連では約90%の国内シェアを誇る。測定機の精度の要となるのは、摺動面だ。摺動面の平面を手工具でサブマイクロメートルの精度に仕上げるキサゲ加工を施すのが、製造部組立グループ課長の吉岡靖夫さん。2011年度の大阪府「なにわの名工」に選ばれた。

平面の精度±1μmまで仕上げるキサゲ加工

平面の精度±1μmまで仕上げるキサゲ加工

人手をかけ競争力を

測定はプローブ(測定子)を歯車にあて、プローブが上下に動き測定する。測定精度を左右する摺動面は、まず平面研削盤で精度±3μmに加工される。ここからキサゲ加工により、「平面の精度±1μmまで仕上げる」(吉岡さん)という。ソフトウエアで測定機の精度を補正する手法もあるが、同社は人手をかけて競争力を持った製品に仕上げる。
 キサゲ加工はまず摺動面に光明丹という朱色の顔料を塗り、定盤をあてて凸部分を確認する。凸部分は定盤にあたり黒くなる。刃先がノミのように平らな工具を使い、リズミカルに黒い部分を削っていく。これを摺動面に対し斜め方向、次はクロスするように斜め上方向に削る。1回に削る量はわずかで、根気よく作業を繰り返す。
 600mm×40mmの摺動面が2面あり、さらに側面にも摺動面がある。吉岡さんが所属する組立部は、歯車測定機を1人で1カ月に1台を仕上げるが、「1カ月の半分はキサゲに費やす」という。

伝えられるのは手順だけ

凸部は限りなく平面だが、凹部は1μmのわずかなくぼみをつくる。ここが油だまりとなり摺動面の摩擦や摩擦熱による変形を防ぐ。
 キサゲ加工後の面は、鏡のように一様に光るのではなく、細かな模様が組み合わさった感じで職人ごとに違う。このため「後輩に伝えられるのは、手順ぐらい。実際にキサゲ加工して習得する以外にない」(吉岡さん)という。
 新人は、まずキサゲ加工で定盤を自作し、技を身につけていく。また、工具の刃は市販品だが、柄の部分は使いやすいように自作する。「これからも正確に早く仕上げること」(同)を心がけ、自らの加工技術向上に余念がない。

データ

会社名 大阪精密機械株式会社
所在地 大阪府東大阪市御厨6-5-16
電話 06-6782-0646

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