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ものづくりの森


技術の森

次世代電子部品用ナノシートの量産技術を確立

ロール・ツー・ロール法による量産技術で作製したグラフェンをPETフィルムに転写

ロール・ツー・ロール法による量産技術で作製したグラフェンをPETフィルムに転写

産業技術総合研究所ナノチューブ応用研究センターナノ物質コーティングチームの長谷川雅考チーム長、山田貴寿研究員らは、ナノメートルレベルの厚さのシート状炭素材料・グラフェンをロール・ツー・ロール法で大量生産する技術を確立した。グラフェンはタッチパネルに使われるインジウム・スズ酸化物(ITO)電極の代替品などへの応用研究が進められているが、量産技術の開発が課題だった。今後、開発した手法でつくるグラフェンの導電性をさらに高めるなどして2、3年以内の供給を目指す。

グラフェンはダイヤモンドと同じように炭素でできており、炭素原子1個分の厚さのシート状の材料。電子が移動しやすいなどの特徴があり、高速動作する次世代トランジスタ、大容量の2次電池、タッチパネルなど幅広い用途が見込め、日米欧、韓国などの研究者が競って技術開発している。

今回、メタン、アルゴン、水素を原料とするガスにプラズマを照射して銅の薄いシートの上にグラフェンを作製する。加工装置に供給したシートを巻き取りながら、幅約30cm、長さ30m以上のグラフェンを連続してつくれる。加工温度は300-400℃。一般的な技術では600℃以上で加工しているため、ロールを駆動するモーターなどの装置が高温に耐えられないなどの理由から、材料を巻き取りながら効率よくつくるロール・ツー・ロール法での製造が難しかった。

世界で初めて量産化へのめどをつけた

ロール・ツー・ロール法は長いシート状の材料を巻き取りながら連続加工する方法。シート状の材料を巻いたロールを加工装置にセットし、加工が済んだものは巻き取る。エレクトロニクス分野では薄膜太陽電池や有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)ディスプレーなどの製造技術が開発されている。

開発した技術では毎秒2-10mmの速さで、厚さ30マイクロメートルの銅のシート上にグラフェンを形成した。シートを送る速さによって、厚さ1-5ナノメートルのグラフェンをつくれる。

作製したグラフェンはポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂製のシートに転写して使える。シートに移した時の透過率は一般的なITOとほぼ同等で、タッチパネルや電子ペーパーなどへの応用が期待できる。

ロール・ツー・ロール法でのグラフェンの量産にめどをつけたのは世界で初めて。今後は産総研と5社で構成する単層CNT融合新材料研究開発機構(TASC)グラフェン事業部で、導電性の向上やコスト削減技術などを改良して実用化を目指す。

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