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エネルギー新時代


新エネルギーはやわかり

蓄電池の基礎のきそ

太陽光発電や風力発電などの出力は天候に左右され大きく変動するため、その変動を平準化するために電力貯蔵機能をもつ蓄電池(2次電池)が重要になります。

1.蓄電池の仕組み

蓄電池とは、充電によって蓄えた電気を随時放電することで電気を使用できる電池です。充電と放電を繰り返して使用できます。電気工学の学術用語では「蓄電池」もしくは「二次電池」が正式名称で、一般的に「充電式電池」「充電池」「バッテリー」とも呼ばれます。

蓄電池は、正極板、負極板、電解質、隔離板(セパレータ)、電槽で構成されます。

2.蓄電池の種類

蓄電池は鉛系電池、アルカリ蓄電池、有機電解液電池、電力用電池に大別され、さまざまな種類が開発されていますが、その中でも実用化されている主な蓄電池を以下に紹介します。

【鉛蓄電池】

正極に二酸化鉛、負極にスポンジ状の鉛、電解液に硫酸水溶液を用います。大電流での放電など変化の激しい使い方でも安定した性能を発揮します。一方で鉛電極のため重く、電解液に硫酸を用いているため破壊されると危険です。主に自動車のバッテリーとして用いられます。

【ニッケルカドミウム電池】

正極に水酸化ニッケル、負極に水酸化カドミウム、電解液に水酸化カリウムを用います。大電流で充放電できる長所の一方、継ぎ足し充電していると容量が減少したように見えるメモリー効果があり、自然放電が大きいことが短所です。

【ニッケル水素電池】

正極に水酸化ニッケル、負極に水素吸蔵合金、電解液に水酸化カリウムを用います。ニッケルカドミウム電池の約2倍の電気容量があり、リチウムイオン電池に比べて大電流充放電ができます。

【金属リチウム電池】

負極に金属リチウム、電解質に有機溶媒を用います。電池容量を巨大化する可能性がありますが、デントライト(樹枝状の金属結晶)が負極に発生して、電極の機能喪失や電極の短絡の原因となります。そのため実用化はされていません。

【リチウムイオン電池】

正極にリチウム遷移金属酸化物、負極にグラファイト(黒鉛)、電解質に有機溶媒を用います。ニッケル水素電池に比べて大容量という長所の一方、過充電・過放電に弱く、保存性が悪いという短所もあります。

その他にも「リチウム硫黄電池」「リチウム銅2次電池」「ニッケル亜鉛電池」、負極に金属リチウム、正極に空気中の酸素を利用する「リチウム空気電池」、作動温度が高い「ナトリウム硫黄(NAS)蓄電池」、運転時には電解液が電池セルと電解液タンクの間を循環する「レドックスフロー蓄電池」など多くの種類の蓄電池が開発されています。 特にナトリウム硫黄(NAS)蓄電池、レドックスフロー蓄電池などは大型に適しているため電力企業の電力貯蔵設備として用いられています。

現在、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル水素蓄電池、リチウムイオン電池が、実用化されている蓄電池の中でも重要な蓄電池です。鉛蓄電池は自動車、ニッケル水素蓄電池は電気自動車、ハイブリッドカー、電動アシスト自転車、電動工具など高出力を必要とする機器、リチウムイオン電池はノートパソコン、携帯電話、携帯情報端末など小型で高いエネルギー密度を要する機器に用いられています。

3.蓄電池をめぐる動向

蓄電池は、パソコン、携帯電話など一般民生用、電気自動車などの自動車用の実用化は着々と進められてきました。そして新エネルギー発電分野で用いられる蓄電池の本格的な開発も急務となっています。

例えば家庭や事業所で太陽光発電、風力発電による電力を蓄積することが必要です。必要に応じていつでも電力を使えるようにするためです。また、配電系統に逆流した場合に生じる問題を防ぐという観点からも蓄電池は必要です。

また、新エネルギーで発電された電力が電力企業に買い取られることを想定した場合、電力企業にも大容量の蓄電池が必要になると考えられます。なぜならば、家庭や事業所で発電した電力は配電系統を逆流してくるため、電圧や周波数を不安定にしてしまう懸念があります。それを防いで電圧、周波数を安定的に制御するために蓄電池が必要になるのです。

また、電力企業が新エネルギーによる発電をする場合にも、不安定な出力を平準化するために蓄電池を用いて制御する必要があります。

東日本大震災以降、日本では新エネルギーによる発電用の蓄電池に注目が集まっています。さまざまな種類のある蓄電池ですが、新エネルギー発電用としてはリチウムイオン電池が有力視されています。これまでは日本の電力供給が安定していたことから、安価で短時間のバックアップができる鉛蓄電池が一般的でした。

しかし、新エネルギーは発電が安定しないため、蓄電池はなるべく高容量でコンパクトなものが求められます。そこで、高密度で高容量、さらにコンパクトというリチウムイオン電池の特長から家庭・事業所などの中小規模から定置型で大容量の用途まで期待されています。

日本は蓄電池の世界市場で大きなシェアを占めています。新エネルギーの発電に向けたリチウムイオン電池では、大手の電気・電機メーカー、電池メーカーが業務用、家庭用で開発・販売を活発化しています。

また、中小企業でも新エネルギー発電と蓄電池を組み合わせた製品として、太陽光発電とリチウムイオン電池や鉛蓄電池、ニッケル水素電池による独立電源システムなどを積極的に開発・販売しています。

掲載日:2012年1月16日


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