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エネルギー新時代


新エネルギーはやわかり

温度差エネルギー-海水・河川・地下水などの熱を利用

1.温度差エネルギーとは

河川や海水、下水、地下水などの水温と大気温との差から得られるエネルギーを温度差エネルギーといいます。

年間を通して天候に左右されず温度変化も小さいため、安定的にエネルギーを得られることが温度差エネルギーのメリットです。

2.温度差エネルギーの種類

  • 河川
    河川の水温は、大気温に比べて夏は低く冬は高いとされています。また、昼夜の温度差も小さいため、1989年から地域冷暖房に利用されています。
  • 海水
    海水は凍結温度が真水より低いため、より低温でも利用できます。また、海水は資源として無尽蔵でもあります。海洋の水面と深層の温度差を利用した海洋温度差発電にも期待がされています。
  • 地下水
    地下水は年間を通して水温が十数℃で安定し、昼夜の温度差も小さいため地域冷暖房などに適しています。ただし、地下水の利用につては法律の規制や自治体の条令への対応と環境への配慮が重要になります。
  • 下水
    生活排水、下水、中水のうち下水処理水は冬季の温度が高く、熱源として有効なエネルギーです。下水を利用した大規模な地域熱供給や下水処理場での冷暖房、給湯に利用されています。
  • 地中熱
    地表から3m以深の地中の温度は、年間を通して一定の温度なため、公共施設や戸建て住宅の冷暖房、給湯などに適しています。

3.温度差エネルギーの利用

温度差エネルギーの代表的な利用技術としてヒートポンプがあります。ヒートポンプは、冷媒を圧縮機で加圧して高温ガスにし、空気や水と接触させることで熱を放出して暖房や給湯に利用します。

熱を放出した冷媒は液体となり膨張弁で減圧されて低温・低圧になります。この冷媒は再び空気や水と接触して熱を吸収して気体となり、圧縮機で加圧されて循環利用されます。

この作用を逆に利用して冷媒に熱を吸収させることで冷房、冷蔵に利用できます。

海洋温度差発電も温度差エネルギーの利用技術です。海洋温度差発電は、表層温水と深層冷水の温度差を利用した発電です。例えば、赤道付近では海水表面の水温は26℃、水面下400-500mの深層水は約7℃です。海洋温度差発では、この温度差を利用して熱媒体(低沸点物質)の膨張圧力で発電します。

海洋温度差発電は、海洋表面の温水を蒸発器に導き、蒸発器で低沸点の物質(フロン、アンモニアなど)を液体から気体に変化させて膨張するときの圧力でタービンを回転させて発電します。タービンから廃棄される低沸点物質は凝縮器で冷却され、液体に戻して再び蒸発器に送り込みます。この冷却のときに深層水を利用しますが、経済性を考慮すると表層温水と深層冷水の温度差が20℃以上必要とされます。

以上の海洋温度差発電の仕組みをクローズドサイクルと呼びます。海洋温度差発電の仕組みにはほかに、温水を気化させてタービンを回転して発電するオープンサイクル、またクローズドとオープンの両サイクルの組み合わせをハイブリッドサイクルがあります。

4.現状と今後の課題

日本の温度差エネルギーのうち温度差熱(海水、河川、下水)を利用した地域熱供給事業(ヒートポンプによる地域冷暖房や給湯)は、1990年代中ごろに導入件数が増えたものの、90年代後半以降はそれほどのびていません。既存の街区へ導入するのが難しいことや、コストが高くなってしまうためです。

そのため地域熱供給システムの開発では、機器や施工の低コスト化、高効率化、高耐久化が求められます。

世界の海洋温度差発電は、理論上では年間10,000TWhとされています(NEDO再生可能エネルギー技術白書)。

同白書によれば、海洋温度差発電の導入目標では、米国(ハワイ州)が2030年までに365MW、フランスが20年までに200MWを目標に掲げています。

日本は目標ではありませんが、20年までに510MW、30年までに2550MWが期待されています。

掲載日:2012年1月16日


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