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デジ・ステーション


5分でわかる最新キーワード解説
クラウド基盤「CloudStack」って何だ?

日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。今回のテーマは「CloudStack」。これを利用すればあなたの会社でも今よりもずっと手軽に自分でクラウドを始めることができるようになる!?

1.「CloudStack」とは?

「CloudStack」とは、IaaS(Infrastructure as a Service)環境を構築するためのクラウド基盤ソフトウェアのこと。クラウドコンピューティングをサービスレイヤで分類すると、SaaS、PaaS、IaaSに分けることができるが、CloudStackはIaaSのためのクラウドOS的存在と言えるソフトウェアで、図1に示すように仮想レイヤ(ハイパーバイザ)のすぐ上のレイヤで動作する。
 IaaSクラウド基盤ソフトウェアにはCloudStack以外にも様々なオープンソースや商用版が登場しているが、その中でもCloudStackはその完成度の高さから注目されているオープンソースの1つだ。元々、CloudStackはCloud.comが開発したソフトウェアだが、同社は2011年7月に米シトリックスに買収された。CloudStackには無償で使用することができるオープンソース版のCommunity Editionのほかに、ベンダのサポートを受けることができる商用版のCommercial Editionも提供されている。両者の間で提供される機能には差がなく、その違いはQuality Assurance(品質保証)とサポートの有無だけである。

図1 IaaSアーキテクチャの中でCloudStackがカバーしている部分
 IaaSアーキテクチャの中でCloudStackがカバーしている部分

資料提供:シトリックス・システムズ・ジャパン

CloudStackのおもな特長は以下の通り。

 複数のハイパーバイザをサポート
 CloudStackでは複数のハイパーバイザをサポートしており、Xen、KVM、VMware vSphere、Citrix XenServerに対応している。
 拡張性に優れたインフラストラクチャ
 地理的に離れたところにある複数のデータセンタにインストールされている数千台のサーバを管理できる。管理サーバはクラウド上で稼働している仮想マシンに影響を与えることなく保守を行うことが可能。
 自動コンフィギュレーション
 仮想マシンのネットワーク、ストレージ、認証の各設定を自動的に行うことができる。また、スイッチ、ルータ、ロードバランサ、ファイアウォールなどの機器を統合することも可能。
 標準API をサポート
 業界標準のAPIをサポート。また、Amazon EC2/S3 APIやvCloud APIをCloudStack API上で使用できるようにするためのAPIアダプタも提供。

2.「CloudStack」の必要性

IaaSの代表的サービスの1つに米アマゾンの「Amazon EC2」がある。これは同社が提供するクラウド環境からユーザが必要な時に必要な分だけ自由に仮想サーバを利用できるサービスで、ユーザの需要の変化に合わせて、素早く処理能力を拡張または縮小することができる。こうした商用サービスを提供するには、仮想サーバの構築技術だけでは不十分で、ユーザの要求に応じてその処理能力を自動的に拡大・縮小させる機能や、複数のオペレーティングシステムのサポート、ほかのクラウドサービスとの連携、ユーザのリソースを守るための各種セキュリティメカニズム、サービス料金を徴収するための課金機能などを開発・実装する必要がある。
 一方、Amazon EC2のようなIaaSを手掛けたいという需要は年々増え続けており、データセンタ事業者が中心になってサービス展開が行われているパブリッククラウドだけでなく、企業が独自に行うプライベートクラウドのニーズも高まり始めている。
 しかし、Amazon EC2と同じサービスをゼロから構築するには多くの時間とコストがかかる。また、図2に示すように、クラウドコンピューティングの世界では仮想化技術をベースに数多くのベンダやサービス事業者が協力関係を築き合いながら発展している状況にあり、これらの製品群やテクノロジーに対応していくには高い技術力が求められる。
 そこで、もっと手軽にIaaSを実現できるようにするための仕組みとして、クラウド基盤ソフトウェアが登場するようになり、その代表的ソフトウェアがCloudStackというわけだ。

図2 クラウドコンピューティングのエコシステム
 クラウドコンピューティングのエコシステム

エコシステムとはベンダ、サードパーティ、ユーザが有機的に結びつき、共に成長していく収益モデルのこと。

3.「CloudStack」の活躍シーン

CloudStackは既に世界中で導入されており、国内でも導入が始まっている。その事例からCloudStackに代表されるクラウド基盤ソフトウェアが普及することで、次のようなメリットを享受できることが分かる。

複数のデータセンタにまたがるサービスを1ヵ所から統合管理できる

サービス事業者から見た場合、アマゾンのAmazon EC2に対抗できる競争力のあるIaaSを短期間で市場に投入することができる。また、CloudStackとクラウドマネージメントツール(クラウド運用管理ソフト)を組み合わせることで複数のデータセンタにまたがるクラウドサービスを1ヵ所から統合管理できるようになる。一方、ユーザから見た場合、高いパフォーマンスと拡張性、信頼性に優れたIaaSを手軽に利用できるようになる。

大規模のパブリッククラウドやプライベートクラウドを短期間で構築できる

サービス事業者から見た場合、数千台のサーバ、大容量のストレージからなる複雑なシステム構成上でも、完成度の高いパブリッククラウドを短期間で構築できる。また、ユーザから見た場合、社内の新しいプライベートクラウドを開始する際、従来数週間かかっていたリソースの割り当て作業をユーザが自ら作業し、数分で処理できるようになる。

拡張性に富んだハイブリッドクラウドを構築できる

サービス開始当初はAmazon EC2などのパブリッククラウドを利用して事業を立ち上げ、事業が軌道に乗ったところで独自のプライベートクラウドを構築し、パブリッククラウドとプライベートクラウドの間でワークロードを総合的に管理するといったことが簡単にできるようになる。つまり、ハイブリッドクラウドを容易に実現できることでサービス品質が向上し、多機能なクラウドサービスの展開が可能になる(図3)。

図3 ハイブリッドクラウド
ハイブリッドクラウド

CloudBridgeは企業のデータセンタとクラウドをシームレスかつセキュアに接続するためのツール

資料提供:シトリックス・システムズ・ジャパン

国内のデータセンタ事業者がスタートしたCloudStackによる新しいサービスでは、Web経由で仮想マシンの作成や物理サーバの追加などのITリソース管理をユーザが自分で行うことができる。また、CPU、メモリ、ディスクの使用状況、死活監視など、自動的にデータを取得してグラフィカルに表示できる機能も提供されている。

取材協力 :シトリックス・システムズ・ジャパン

掲載日:2012年1月11日

キーマンズネット

出典元:株式会社リクルート キーマンズネット 2011年12月7日 掲載分

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