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デジ・ステーション


5分でわかる最新キーワード解説
「モモンガプロジェクト」ってなんだ?!

日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。
 今回のテーマは「モモンガプロジェクト」。「森の妖精」の異名をとる小動物、モモンガの名前がつけられたこのプロジェクトでは、最新技術や最新アプリケーションをいち早く体験することができるMomonga Linuxを開発しています。

モモンガプロジェクトとは


モモンガプロジェクト(Momonga Project)とはmomonga-linux.org においてLinuxディストリビューションの開発を行っている非営利団体のこと。この団体では日本人を中心に、既存のLinuxディストリビューションでは満足できない、様々な分野の人たちが集まって「Momonga Linux」を開発している。Momonga Linuxはバザールモデル(組織の異なる世界中の技術者が開発を行う仕組みのこと)で開発されている日本発のLinuxディストリビューション。なお、モモンガというユニークな名前は、Kondara Project(後述)で開発された Ruby(テキスト処理に優れたオブジェクト指向スクリプト言語)ベースのインストーラの名前から取ったもので、モモンガプロジェクトを結成するときに候補に挙がり、発足時のメンバーによる多数決でこの名前に決まった。

Momonga Linuxの変遷

モモンガプロジェクトが結成されたのは2002年7月のことだが、実はその前身としてKondara Projectがあった。Kondara Projectでは1999年11月に Kondara Linux 1.0をリリースし、同年12月には商用フォントとサポートサービスを含むパッケージを発売した。しかし、スポンサー企業とプロジェクトとの間でトラブルが発生したため、2002年7月にプロジェクトは解散されることになってしまった。しかしその際、Kondara Linux に関するCVS(Concurrent Versions System)リポジトリ(ソースコードなどの情報)がそのまま公開されていたことから、Kondara Projectのメンバーの中から有志が集まり、これを引き継ぐ形で、「特定の企業の恩恵を受けない」「当分の間は非商用」「自分たちの使いやすいディストリビューションを作る」などを目標に掲げてモモンガプロジェクトがスタートした。そして、結成から2年後の2004年8月にようやくMomonga Linux1をリリースした。現在までのモモンガプロジェクトの活動の歴史を表1に示す。

表1 モモンガプロジェクトの活動の歴史
2002年 7月 : モモンガプロジェクト結成
2004年 8月 : Momonga Linux1(Kaede)リリース
2004年 8月 : コミックマーケット66参加
2004年 12月 : coLinux用Momonga Linux1イメージ公開
2005年 4月 : Momonga Linux2(Asuna)リリース
2005年 8月 : コミックマーケット68参加
2005年 9月 : オープンソースカンファレンス2005 Tokyo/Fall参加
2005年 10月 : coMomonga Linux2+リリース
2006年 3月 : オープンソースカンファレンス2006 Tokyo参加
2006年 4月 : coMomonga Linux2++と各種Live CDリリース
2006年 8月 : Momonga Linux3(Mikuru)リリース
2006年 8月 : Momonga Linux3 Vmwareイメージ リリース
2006年 10月 : coMomonga Linux3リリース

Momonga Linuxの特徴

モモンガプロジェクトがリリースしているMomonga LinuxはFedora Core(FC)互換のディストリビューションで、管理方法や設定ファイルの配置、記述に互換性を持たせている。従って、日本発のLinuxディストリビューションでありながら、数多く市販されているFC関連の書籍や、インターネット上で公開されているTipsなどから豊富な情報を取得することができるようになっている。また、FC互換を維持していることから、FC/Red Hatに対応した商用ソフトウェアを、ほとんど手間をかけずに使用できるというメリットもある。
 さらに、最近Momonga Linuxが注目を集めるようになったもう1つの大きな理由として、最新技術をいち早く取り込んでいるという開発姿勢を挙げることができる。具体的には、2006年8月にリリースされたMomonga Linux3では、IPAフォント(情報処理推進機構の公募で採択されたフォントで、従来の無償フォントに比べると品質が高い)、Sun Java1.5(最新バージョンのJDK)、Eclipse3.X(日本語に対応した統合開発環境)、Ruby on Rails(最新バージョンのWebアプリケーション・フレームワーク)、Plagger(RSS/Atomフィードを集約してくれるアプリケーションで、例えば集めた最新情報をGoogleのGmailに転送して読むことができる)、Xen3.0(現在最も注目されている仮想マシン実行環境)、Xgl/AIGLX(次世代3Dデスクトップ環境で、ウィンドウマネージャCompizと組み合わせて使うとデスクトップ画面をキューブのように回転させたり、ウィンドウを透過させたりするなどの様々な画面効果を実現できる)といった最新技術が、他のLinuxディストリビューションに先駆けて採用されている(図1〜図4)。

3Dデスクトップ環境により様々な画面効果を実現 仮想デスクトップをキューブ状に表示して切り替えられる

3Dデスクトップ環境により様々な画面効果を実現 仮想デスクトップをキューブ状に表示して切り替えられる

ウィンドウを「めくり上げる」ような画面効果 ウィンドウを透過表示にさせることもできる

ウィンドウを「めくり上げる」ような画面効果      ウィンドウを透過表示にさせることもできる

このほか、フルパッケージのMomonga Linux以外にも以下のように、Play Station3で利用するものなど、豊富なパッケージ開発が行われていることも大きな特長の1つになっている。

coMomonga Linux : coLinux(Windows上で動作するLinux)向けのMomonga Linux
Live CD : CDから起動できるMomonga Linux、i686/x86_64/ppc版がある
Momonga Linux ppc版 : Power PC版のMomonga Linux
Play Station3でMomonga Linuxを利用するためのパッケージ

モモンガプロジェクトの活動予定

現在のプロジェクトメンバーは約30名、このうちアクティブメンバーは20名ほど。北海道から九州まで、また海外にもメンバーがいて、インターネットを利用したチャット専用システムIRCを使って随時コミュニケーションを図っている。結成当時はプロジェクトリーダーがいなかったことから最初のリリースまでに2年もかかってしまったため、現在では中心メンバーをコアチームとして選出するようにして、1年に1回のリリースを心がけているという。また、モモンガプロジェクトが使用しているサーバなどのリソースは株式会社インターネットイニシアティブが無償で提供している。
 今後の予定としては、2007年夏ごろにMomonga Linux4をリリースする予定になっているが、その前にMomonga Linux3のアップデートがリリースされる可能性もある。Momonga Linuxの最新情報や開発状況は、Momonga Linux開発Wikiページで随時確認できる。その他の広報活動としては、各地で開催されるオープンソースカンファレンスに積極的に参加していく予定だ。
 モモンガプロジェクトの開発体制は大変緩やかではあるが、参加メンバーは自分の興味のあることを自由に試せることから、話題性の高い最新技術への対応は、今後も他のLinuxディストリビューションよりも迅速に行われていくことが期待できる。

取材協力 :モモンガプロジェクト

掲載日:2009年4月15日

キーマンズネット

出典元:株式会社リクルート キーマンズネット 2007年01月24日掲載分

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