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デジ・ステーション


5分でわかる最新キーワード解説
ZigBeeってなんだ?!

日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。
 今回のテーマは「ZigBee」。コストがかからず消費電力も少ない近距離の無線通信規格として大いに期待されています。2006年以降、あなたの日常生活の中で急に便利なことが増えてきたと感じるようになったら、それはすべてZigBeeのおかげかも・・・

ZigBee(ジグビー)とは

無線LANよりももっと狭い範囲(数m〜数十m)で使う無線ネットワークはWPAN(Wireless Personal Area Network)と呼ばれているが、ZigBeeはこのWPANの標準規格の1つ。各社からZigBee対応モジュールのサンプル出荷が始まったことで、実用化に向けた画期的なソリューションが登場し始めている。ZigBeeについては単独で説明するよりも、同じWPAN技術であるBluetoothやUWBとの比較で説明したほうが分かりやすい。そこで表1をご覧頂きたい。

表1 代表的なWPANの種類と仕様
Bluetooth UWB ZigBee
準拠仕様 IEEE802.15.1 IEEE802.15.3a IEEE802.15.4
通信速度 1Mb/s 480Mb/s 250kb/s
周波数帯域 2.4GHz 3.1-10.6GHz 2.4GHz、868MHz、915MHz
通信距離 10m−100m 10m(110Mbps)
4m(200Mbps)
10m−75m
消費電力 120mW 100mW 60mW
製品化 済み サンプル サンプル

(資料提供:三菱電機)


IEEE(米国電気電子技術者協会)の802委員会では、IEEE802.15としてWPANの標準化を進めているが、このうち802.15.1のBluetooth、802.15.3のUWBと並んで、802.15.4として標準化が進められているのがZigBeeである。表1を見て分かるように、最大通信速度は250kbpsと、他の規格に比べるとかなり低速で、通信距離もBluetoothと大差なく、なんとも地味な存在という印象を受ける。しかし、ZigBeeは使い方が簡単、小型、低コスト、低消費電力(省エネ)という点で他の規格よりもはるかに普及しやすい要素が沢山詰まっている(次項で詳しく説明)。

ZigBeeが使用する周波数帯域としては3つ用意されているが、このうち915MHzは米国、868MHzは欧州で認可されているものの、日本では認可されていないことから国内では全世界共通で使用可能な2.4GHzを使うことになる。また、物理層とMAC層はIEEE802.15.4を使用するが、それよりも上位のデータリンク層、ネットワーク層、それにアプリケーションインターフェースについては、ZigBee AllianceというZigBeeを推進する業界団体(2005年1月現在、124社が加盟)により標準化が進められている。

■ZigBeeの名前の由来
  ZigBeeという、このユニークな名前の由来も紹介しておこう。ZigBeeはZig+Beeで、Zigはジグザグに動く、Beeはミツバチのこと。ミツバチはフィールドを飛び回ることで、どこに美味しいミツがあるのかをお互い情報交換し合っているが、ZigBeeもノード同士が連携しあって動作できることから、その振る舞いがミツバチのこうした行動に類似している。そこでこの名前が付けられた。なお、現在、ZigBeeはKoninklijke Philips Electronics N.V.の商標になっている。

たとえ速度は遅くても魅力満載のZigBee

無線LANにせよブロードバンド回線にせよ、ネットワークといえばその最大通信速度がものを言う世界とばかり思い込まされてきたので、WPANの世界に限って低速のZigBeeが将来の有望株といわれても少しも合点がいかないはず。UWBとBluetoothがあればZigBeeが入り込む余地はないようにも見える。しかし、よく考えてみると、今まで脚光を浴びてきたネットワーク技術は、ファイルや画像の転送、動画再生といった、データ量の大きいマルチメディアを対象にしたものばかりだった。

一方、情報家電をコントロールするようなホームオートメーション、ホームセキュリティ、インテリジェントビル管理といった分野では、温度、湿度、音、光、圧力といったセンサーとのやりとり(これをセンサーネットワークという)が中心になり、通信するデータ量が少なくて済む代わり非常に多くの接続数が求められる。

そこで、ZigBeeではこうしたマルチメディアとは全く異なるセンサー中心のネットワーク需要に応えるための無線通信として規格化が進められている。最大65000ノードをサポートし、アドホック・マルチホップネットワークと呼ばれる機能を実装することで、端末の設定無しにセンサーのネットワーク参入や離脱を可能にしている。また、スター型、ツリー型に加えて、基地局を必要としないメッシュ型のネットワークにも対応できる。なお、当然ながらZigBeeでファイルや画像を転送することは全くの不向きである。

【市販のボタン電池で1年以上使用できる】

例えば、ホームセキュリティ実現のためにセンサーを取り付けることを考えた場合、センサーをあらゆるところに数多く設置するためには、設置と設定に伴うコストをできる限り小さく抑える必要が出てくる。そこでZigBeeではIEEE802.15.4をベースに、セキュアな近距離無線通信に必要な機能だけに絞り込むことでプロトコルスタックをできるかぎり単純化した。具体的には、一度に送信できるデータ量を127バイト、データ通信の最大速度をセンサーネットワークで実用上問題のない250kbpsに抑え、ホストCPUの負荷軽減を図っている。その結果、Bluetoothが32ビットマイコンなどを使うのに対しZigBeeでは4ビットまたは8ビットといった低消費電力で安価なマイコンでも十分コントロール可能だ。

また、電源投入から初期動作が完了するまでBluetoothが数秒かかるのに対し、ZigBeeでは30msしかかからず、スリープからの復帰動作も15msと短いので、スリープモードや電力OFFなどのきめ細かい制御で電力消費をさらに抑えることができる。

将来的な利用イメージ

写真1 ZigBee対応無線センサー端末

ZigBee対応製品はすでに各社からサンプル出荷が始まっていて、2006年からの実用化を目指している。例えば三菱電機からはZigBee対応の無線センサー端末が発表されている(写真1)。この無線センサー端末のZigBee対応の無線部は54mm×44mm×8mmと小型で、家屋、事務所などに設置しやすい大きさだ。適用業務に応じてセンサーや電池の種類も選択できる。

これを使ったセンサーネットワークシステムの構成例を図1に示す。楕円で囲んだ部分がセンサーネットワークの1つの単位(ゾーン)。センサーネットワークは、ZigBeeネットワークプロトコルに従って通信する無線センサー端末と、無線センサー端末から採取された情報をインターネットにつなぐゲートウエイ機能を持ったセンサーサーバーから構成されている。

このシステムの利用例としては、例えば果樹園に侵入者検出センサーをメッシュネットワークで配置し、侵入者を検知すると近くの威嚇装置を動作させて未然に撃退するといった広域盗難監視システムや、窓センサー、ドアセンサー、熱感センサー、監視カメラによる施設・ホームセキュリティシステムなどの防犯・セキュリティ分野、体調や動作、現在位置などの安否確認や健康管理を中心とした医療分野、大気汚染や振動、騒音などの環境リスク分野、生育状態や育成環境、土壌などの農産物の各種生産管理分野、そして煙、温度(出火)、ひずみ、水位、地盤変位などの防災分野・・・といった具合に、ZigBeeを中心としたユビキタスネットワークの将来の利用イメージは限りなく広がっている。

図1 ZigBee 対応無線センサー端末を用いたセンサーネットワークシステムの構成例
図1 ZigBee 対応無線センサー端末を用いたセンサーネットワークシステムの構成例

(資料提供:三菱電機)

取材協力 :三菱電機株式会社 情報技術総合研究所

掲載日:2009年4月 1日

キーマンズネット

出典元:株式会社リクルート キーマンズネット 2005年5月11日掲載分

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