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デジ・ステーション


5分でわかる最新キーワード解説
「サグール」ってなんだ?!

日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。今回のテーマ「サグール」は、まったく新しいアルゴリズムを用いたウェブ検索エンジン。リンク数や被リンク数でページの優先順位をつけるのではなく、独自の方法で「オモロさ」を基準に検索する純国産サーチエンジンです!

1.サグールとは?

1-1 純国産のユニークな検索エンジン

サグールとはチームラボ株式会社が、関連会社であるチームラボビジネスディベロップメント株式会社と共同で開発した純国産検索エンジンである(図1)。その特徴は、従来の検索エンジンではウェブサイトへのリンク数などを重視して検索結果を表示し、客観的にみて「有効な」情報の提供を目指しているのに対し、サグールは「人の主観や興味を反映した検索結果」を表示する点にある。そして、任意のウェブページの文字をなぞる(ドラッグして選択する)だけで、そのキーワードをサグールで検索し、結果を表示できる「ドコデモサグール」というブラウザプラグインも提供している。

図1 サグールのトップページ

 サグールは、独自のアルゴリズム「オモロジック」(後述)に基づき、人々が興味や驚きの意見を示したウェブページを抽出し、検索結果を表示する。アルゴリズムの詳細は公開されていないが、チームラボが持つ確率統計に基づく情報処理技術を用いて「おもしろい」「美味しい」「楽しい」といったポジティブな評価が高いサイトを検索結果の上位に表示する。

 このアルゴリズムは、経済産業省の2007年度 情報大航海プロジェクトの一環であるサグールテレビ(http://sagool.tv)にも使用されている。サグールテレビでは、世界中の60以上の動画共有サイトから動画を検索し、視聴することができ、検索結果は「オモロジック」により「オモロい」順(主観的な興味が強く注がれている動画順)に表示されるという。

1-2 コアな情報を見つけるための「オモロジック」とは?

サグールはページの表示優先度を決定する仕組みに、独自開発の「オモロジック」を採用している。この仕組みは、GoogleのPageRankと似たものだといえるが、このアルゴリズムについてチームラボ・サグール開発担当、中村氏は「Googleの場合、上位に来る情報は、より正しい情報となるように設計されています。とはいえ、それ自体はそれほど新しいアルゴリズムというわけではありません。学問の世界における論文の重要度や精度を測る方法の1つとして、他の論文でどれくらい引用されているかという「引用数」がありますが、PageRankはこれをウェブに導入しただけのものだと言っても過言ではないんです。これに対してオモロジックは、より主観的な「オモロさ」を、独自に開発した確率統計的な処理によって測り、よりオモロいものが上位に来るようになっている点で革新的な技術だと考えています」と説明する。その結果として、サグールでは

1. より「おもしろいもの」を探す
2. 表の世界ではなかなか知ることができない、より「ディープな情報」を見つける
3. より「マニアックなこと」を知る

ことを実現しているという。

この独自のサーチエンジンの開発の背景について、中村氏は「欧米社会が情報の『正確さ』を重要視するのに対して、日本は一般にまだあまり知られていない、より主観的な見方でよりコアな情報を求める社会ではないかと考えています。そこでより主観的な要素を『オモロさ』として抽出してランキングするアルゴリズムを開発したんです」として、日本ならではの価値判断の特色をアルゴリズム化することで、世界に類を見ない検索システムとなっていることを強調している。
 サーチエンジンの歴史を振り返ると、黎明期にはAltaVistaやinfoseek、gooなど様々なエンジン(サイト)が群雄割拠の状態だったが、ここ数年でGoogleの一人勝ちに近い状況となった。それが、2007年以降、中国の百度が日本に参入するなど、新たな動きが出てきている。サグールも、現在のところは日本語ウェブページがメインターゲットだが、2バイトコードに強く独自のアルゴリズムを持つ点で、GoogleやYahoo!とは異なる結果を出すサーチエンジンとして、世界に飛躍する可能性も十分に秘めているといえるだろう。

2.サグールを使ってみよう

2-1 サグールで実際に検索してみる

ここでは試しに「プリンタ」を、サグールとGoogleで検索してみることとしよう。まずGoogleで検索した結果は、下の図2のようになる。キヤノンのプリンタ製品ページが1番、価格.comのプリンタトップページが2番、エプソンのプリンタ製品ページが3番と、まっとうな検索結果である。その次に、サグール(sagool.jp)で同様に「プリンタ」を検索してみよう。その結果が図3である。

図2 「プリンタ」をGoogleで検索             図3 「プリンタ」をサグールで検索


上の2つはスポンサーサイトであるから除外すると、「3Dプリンタの実力」というガジェット情報サイトの記事が1番、窓の杜の仮想プリンタ関連の記事が2番、さらにNTTの基礎技術関連の記事が3番と、Googleとは全く異なる結果が得られた。キーワードそのままの情報を探すのには向かないが、ネット上の旬の話題にすばやくアクセスするには、サグールは有効な手段だと言えそうだ。

図4 「キーマンズネット」を検索

この検索結果を見ると、周辺情報にアクセスするには向いていても日常的な検索には向かないのでは?という疑問も湧いてくるが、「サグールが日常的な検索に向かないのかというと、実際にはそうでもありません。企業名や製品名などによる検索結果は十分に実用的なものです」と中村氏。そこで早速、「キーマンズネット」をキーワードにして検索をしてみると、図4のような結果が得られた。
 スポンサーを除いた検索結果の1番はキーマンズネットのトップページとなり、その他の検索結果も概ねキーマンズネットの内部ページや、サイト紹介のページとなり、極めて順当な検索結果だと言える。「オモロい」ことが上位にくるアルゴリズムだといっても、一般的な情報の重要度や精度も十分ランク評価に盛り込まれているようだ。


2-2 多彩なインターフェースでサクサク検索

サグールのもう1つの特徴は、Ajaxを十分に活用したきわめて柔軟なインターフェースである。前掲のスクリーンショットにもある設定項目だけでも、検索窓の表示位置からリンクの開き方、クリックするだけで検索窓にフォーカスする機能など様々なインターフェースを提供していることが分かる。検索当初、結果は10件表示されるのだが、「次の検索結果を自動的に継ぎ足す」にチェックを入れて置くと、スクロールして一番下にきたときに自動的に次の10件をロードして表示してくれる。

図5 スクロールするだけで次の検索結果を自動読み込み

図6 なぞるだけで検索することが可能

Googleなどでは検索結果の続きを見るのに「次へ」のリンクをクリックしてページ遷移する必要があるが、サグールは一切クリックせずに、検索結果を無限に近くスクロールして見ることが可能なのだ。
 さらに「なぞるだけで検索する」にチェックを入れた場合には、検索結果中の文字列をドラッグして選択するだけで、それをキーワードとする検索結果、および元々のキーワード+選択文字列による検索結果を、画面内の子ウィンドウに表示させることができる(図6)。


2-3 「ドコデモサグール」でさらに便利に

図7 ドコデモサグールの画面

サグールのインターフェースの1つに「なぞるだけで検索」があるのは今述べたとおりだが、IEやFirefox、Operaなどのブラウザを対象にプラグインとして提供されている「ドコデモサグール」をインストールすると、あらゆるサイトで「なぞるだけで検索」機能を使うことができるようになる(図7)。ブラウザの機能や検索サイトの提供する機能として、なぞった後に右クリックで検索できる機能は一般的だが、ドコデモサグールはこれをさらに進化させたものだと言えるだろう。
 ドコデモサグールのインターフェースもサグール同様、柔軟に設計されており、検索窓の位置を左右から選ぶことができたり、プラグインの機能自体のオンオフなども右下のアイコンからすばやく行うことができる。


3.サグールの活用シーン

柔軟なインターフェース、魅力的なプラグインなどを備えたサグールだが、アルゴリズムの特色ゆえに、Googleの代わりに常用というのは、ビジネスの現場ではなかなか考えにくいかもしれない。しかし、「オモロい」ことを念頭においた検索機能を、ビジネスでも企画書の作成やアイデア出し、ウェブ上の旬の話題などを知りたい場合などに、役立てることは可能だろう。GoogleやYahoo!が、今やビジネスの必須ツールとなりつつあるのは事実だが、手段を1つしか持たないのは必ずしも賢明ではない。ちょうど複数の新聞を購読するのと同じように、検索エンジンもメインのほかにサブを持つ時代になってきたと言えるのではないだろうか。

取材協力 :チームラボ株式会社 / チームラボビジネスディベロップメント株式会社

掲載日:2009年3月11日

キーマンズネット

出典元:株式会社リクルート キーマンズネット 2008年3月19日掲載分

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