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デジ・ステーション


5分でわかる最新キーワード解説
デジタルラジオってなんだ?

日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。今回のテーマは「デジタルラジオ」。テレビに続いてラジオのデジタル放送も、実用化に向けた試験放送中。クリアーな音声に加え、文字放送や画像・動画など、様々なサービスを受けることができます!

デジタルラジオとは

デジタルラジオとは、正式には「地上デジタル音声放送」と呼ばれるもので、デジタル方式の無線局を使ってラジオ放送サービスを行うものを指す。現在行われているラジオ放送(AMもしくは中波と呼ばれているラジオ放送やFM放送)とはまったく別の新しい放送で、音楽CD並みの高音質放送、文字や画像情報をともなうデータ放送など、多彩なサービスを受けることができる。現在、東京と大阪で実用化試験放送が行われており、首都圏では東京・千葉・埼玉・神奈川のそれぞれ一部の地域700万世帯(図1)が、近畿圏では大阪・京都・奈良・兵庫のそれぞれ一部の地域420万世帯がその対象になっている(図2)。電波の周波数としては、現在のアナログテレビの第7チャンネル帯(190.214286MHzを中心とした約4MHz帯)が使われていて、東京地区では総合2.4kW、大阪地区では総合240Wの出力で放送されている。もちろん、現行のラジオと同様に無料で聴くことができる。

首都圏ではオレンジのエリア内の700万世帯が対象 近畿圏ではオレンジのエリア内の420万世帯が対象

(右)首都圏ではオレンジのエリア内の700万世帯が対象。(左)近畿圏ではオレンジのエリア内の420万世帯が対象。

デジタルラジオを聴くには専用の受信機が必要だ。2007年4月12日現在では、パソコン向けUSB接続タイプチューナーとしてピクセラから「PIX-ST050-PU0」が、デジタルラジオ受信機能を搭載した携帯電話としてKDDIから「W44S」、「W51T」、「W52T」、「W51SH」が、PCカードタイプとしてエスケイネットから「SK-DRC1000」などが発売されている。なお、地上波テレビ放送は2011年7月24日までにデジタル放送に完全移行し、アナログ放送は終了が予定されているが、ラジオ放送については、従来のアナログ放送が終了となる予定は現在のところない。

●デジタルラジオ、本放送への道のり

デジタルラジオは、1998年に総務省(旧郵政省)の地上デジタル放送懇談会で提出された報告書の中に盛り込まれたのがきっかけとなって、その準備が始まった。この報告書の中で、地上放送が21世紀においても情報通信メディアとして国内の文化、経済、社会等に大きく貢献するためには、デジタル化が緊急の課題であると認識され、地上デジタル音声放送の導入の在り方についてその方向性が明記されたのである。これを受けて、既存のラジオ放送局各社では、2001年10月に社団法人デジタルラジオ推進協会を設立、2003年10月には地上デジタル音声放送の実用化試験放送が開始された。さらに2005年7月には、TBS R&C、文化放送、ニッポン放送、エフエム東京、J-WAVEの5社が集まってマルチプレックス事業を行う「マルチプレックスジャパン」の発起人会が設立された。というのも、デジタルラジオでは現在のラジオのような1事業者1免許というスタイルではなく、複数の事業者が共同で無線局設備を持つコンソーシアムに免許を与えるというマルチプレックス方式が採用されることになっているからだ。しかしその後、総務省では2011年以降のVHF/UHF帯の周波数割り当てを総合的に再検討することになったため、マルチプレックスジャパンの発起人会は一旦解散されることになった。

ただし、2011年までデジタルラジオの試験放送が継続されることに変わりはない。2006年4月からは情報通信審議会の電波有効利用方策委員会にて帯域検討が行われており、2007年6月にはその中間答申がまとめられる予定になっている。

デジタルラジオとは

ここで、デジタルラジオの簡単な仕組みについて紹介しておこう。まず、従来のアナログラジオと比較すると、デジタルラジオはデジタル技術の採用により次のようなメリットが得られる。


  • アナログ放送に比べて雑音に強く送信電力が少なくてすむ。
  • 誤り訂正技術を使用でき、伝送・複製・蓄積による劣化が少ない。
  • 音声だけでなく映像やデータも統合して取り扱うことができる。
  • 音声信号の大幅な帯域圧縮が可能になる。
  • 情報の検索・加工・編集が容易になる。
  • 変調方式としてOFDM方式(後述)を採用することでフェージング(信号強度が時間的・空間的に大きく変化する現象)やゴースト、マルチパス(乱反射などで時間的にズレを持った信号が受信点に到達する現象)に強くなる。

OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)とは、周波数軸上(高周波)に複数の信号(低周波)を並べて情報伝送する方式の1つだ。地上波デジタルテレビ放送や無線LANにも使われていて、デジタル信号をパラレル伝送することができる。具体的には、デジタルラジオではISDB-T SB(Integrated Services Digital Broadcasting for Terrestrial Sound Broadcasting)というデジタル放送規格が使われていて、1セグメントあたりの占有帯域は430kHz、圧縮方式はMPEG-2AACやMPEG-4 H.264/AVCなどを使用できる。地上デジタルテレビ放送では1チャンネルあたり13セグメント使用しているが、デジタルラジオでは1チャンネルを8セグメントに分け、1セグメントまたは3セグメントを1つの単位として利用している(図3)。これらのセグメントは密着して送信することが可能だ(連結送信)。つまり、アナログラジオのように放送局ごとに別々の送信所を設けるのではなく、1箇所(例えば東京タワー)から複数の放送をまとめて送信できる。
 なお、基本的にはデジタルラジオもデジタルテレビも同じ技術方式(同じ形式のセグメント)が採用されているので、両方の周波数をカバーすることでラジオ・テレビの共用受信機を実現できる。

図3 デジタルラジオとテレビの受信相関

(資料提供 デジタルラジオ推進協会)

デジタルラジオで実現される新しいサービス

音質が向上したり、データ放送や簡易動画放送が可能になったりするという程度なら、デジタルテレビのワンセグ放送で十分と思われる読者もいるだろう。しかし、デジタルラジオではこれまでになかった新しいサービスに取り組んでいて、試験放送の段階で、すでに各局からユニークなサービス提供が始まっている。
 例えば、NHKのデジタルラジオでは、日本語、英語、中国語、韓国語の4ヵ国語による「多言語天気予報」を同時放送しており、リスナーは聞きたい言語のチャンネルを選べるようになっている。「選べる!今夜のおかず」では、4種類の夕食のレシピを4チャンネルのマルチ編成で同時放送しているし、「ゆっくりラジオ」では高齢者のリスナーが聞き取りやすいように、アナウンサーがニュース原稿を読む速度を、話速変換装置を使って下げて放送している。また、エフエム東京のデジタルラジオでは、オンエア中の楽曲のミュージックビデオやアーティストの画像を見ることができたり、最新の楽曲をダウンロードしたりすることができる。さらに、TBS R&Cでは、2007年4月にクラシック音楽専門の「OTTAVA(オッターヴァ)」を開局、高度なデータ圧縮技術により既存のFM放送よりも高音質な放送を楽しむことができるという。この他、ニッポン放送でもラブソングを中心とするデジタルラジオ局「Suono Dolce(スォーノ・ドルチェ)」を2007年4月開局、1セグメント内で音声と簡易動画の両方を放送する予定だ。

取材協力 : 社団法人デジタルラジオ推進協会

掲載日:2009年3月11日

キーマンズネット

出典元:株式会社リクルート キーマンズネット 2007年04月18日掲載分

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