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デジ・ステーション


5分でわかる最新キーワード解説
BREW(ブリュー)ってなんだ?!

日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。
 今回のテーマは「BREW」。携帯アプリを劇的に進化させることができるBREWの魅力について紹介します。BREWがもたらす新次元の携帯空間をさっそく覗いてみましょう。

BREWとは

BREW(ブリュー)とは、大容量・高パフォーマンスなアプリケーション環境を実現することができる「携帯電話向けプラットフォーム」のことだ。既にBREW対応携帯電話はもちろんのこと、BREWアプリを使った様々なサービスが市場投入されており、2004年夏には「ファイナルファンタジー」「ドラゴンクエスト」といったキラーゲームもお目見えした。

BREWは携帯電話の代表的な通信方式「CDMA」を開発した米国クアルコム社が提供しているもので、「Binary Runtime Environment for Wireless」の略と定義されているが、実はそのまま和訳すると「ビール」という意味になる。つまりBREWはJava(コーヒー)をかなり意識して付けられたネーミングだとも言われており、携帯アプリ開発の主流であるJavaと比較されることが多い。

BREWがどんなプラットフォームなのかは次節を読んでもらうことにして、百聞は一見に如かず、とにかく次のサイトにアクセスして、BREWで開発されたBREWアプリを疑似体験してもらいたい。このサイトにアクセスすれば、エンターテインメント、ニュース、天候、ゲームなどのBREWアプリの実際の様子を味わうことができる。

▼ BREWを体験してみよう!
● 「インタラクティブBREWデモ」
 http://brew.qualcomm.com/brew/ja/demos/brew_demos.html

BREWアプリを疑似体験してもらったところで、現在主流となっているJavaアプリとBREWがどう違うか、改めて説明しよう。

【アプリ起動が速い】

まず第1に、BREWを使うと携帯アプリケーションの起動時間を大幅に短縮できる。一方、Javaアプリは仮想マシン処理のオーバーヘッドがあるので起動するのに数十秒もかかってしまう。BREWアプリはネイティブコードにコンパイル処理されるので約1秒で起動できる。

【各種通信プロトコルを使った新サービスを提供できる】

第2に、BREWでは、いろいろなプロトコルを利用しながらC言語やC++言語で効率よくアプリケーションを開発できる。例えば、Push配信(端末側が情報を要求しなくてもサーバー側が一方的に端末へ情報を送り出すこと)を使ったエンドtoエンド(E2E)サービスも簡単に提供できる。一方、JavaアプリはHTTP/HTTPSしか利用できないので、BREWアプリのような豊富なサービスを提供することはできない。

【携帯アプリ配信システムも安心して利用できる】

さらにBREWでは、第三者が一般のダウンロードサーバーを使ってBREWアプリを勝手に配信できないBDS(BREW Distribution System)という仕組みを提供している。つまり、BREWアプリを携帯利用者に提供するには、BREWアプリの提供を行っている通信事業者の検証プログラムに合格しなければならず、これに合格したBREWアプリだけが専用アプリケーションダウンロードサーバー(ADS)に登録される。従って、セキュリティ上問題になるアプリが紛れ込むことはない。

BREWはMSM(CPU)とREX(OS)の上で動く!

さて、前節でBREWはアプリケーションプラットフォームだと説明したが、それではどんなCPUやOSの上で動くのだろうか。そこで、図1を見て頂きたい。これを見れば、現在BREWが携帯電話というシステムの中でどのような位置関係にあるのか見えてくるだろう。

図1 MSMのソフトウエア構成

(資料提供:クアルコムジャパン)

図1で、MSM(mobile Station Modem)とはクアルコムが提供する携帯電話向けの専用チップセットのこと。NTTドコモのFOMAが通信用CPUとJavaアプリ用CPUの2CPU構成を採用しているのに対し、MSMは1CPU構成になっていて、低コスト、小型化、低消費電力を追求している。このMSMというハードウエアプラットフォーム上では、リアルタイムOS「REX」とASICソフトウエアが稼働している。そして、BREWはさらにその上で動くアプリケーションプラットフォームという位置づけになっている。

【BREWが上位レイヤーと下位レイヤーを切り離してくれる】

つまり、BREWは、ハードウエアに依存した下位レイヤー(REXとASICソフトウエア部分)と、アプリケーションソフトウエアの上位レイヤーを切り離す役割を果たしていて、たとえ下位レイヤーに変更があった場合でも、BREWがそれを吸収してくれるので、上位レイヤーのアプリケーションソフトウエアに手を加えたり再テストを行ったりする必要がなくなる。もちろん、この逆もまた真なりで、例えばブラウザがアップグレードしても下位レイヤーまで再テストする必要はない。

従って、MSMを採用した端末メーカーはBREWのおかげでアプリケーションの移植が簡単になり、ソフトウエア開発サイクルも短縮され、組込みソフトの開発コストを低く抑えることができる。また、BREW上ではJavaを動かすことも可能だ。さらに、BREW上に作成したユーザーインターフェースは無線でアップデートできるので、バグ修正も容易になり、携帯電話のリコールコストもかからなくなる。

将来的な利用イメージ

本稿執筆時点のBREWバージョンは3.1だが、今後予定されている4.0ではマルチスレッド対応になる。そうなるとBREWは携帯電話向けOSのような動きをし始めることになりそうだ。クアルコムではBREWの拡張機能を公開することでBREWのオープン性も維持しており、さらにBREW Global Publisher(BGP)プログラムにより、世界各地からのBREWアプリのインポート/エクスポートも容易にできるようになる。こうした状況を受け、国内市場だけでなく世界市場も見据えたBREWアプリ開発がすでに世界中の至るところで始まっており、近い将来、海外のBREWアプリの導入やカスタマイズ、アプリ同士の連携機能も充実していくだろう。


日本国内では、2002年3月にKDDIからBREW対応プリインストール端末が発売され、2003年2月には同社の「EZアプリ」でBREWアプリのダウンロードサービスも始まった。これらの最新アプリやコンテンツサービスをチェックしていけば今後のBREWの利用イメージも自然と見えてくるだろう。

例えば、瞬時に起動できるBREWアプリの特徴を生かした、位置情報を扱うアプリや、国境を越えて利用できる本格的な対戦ゲームソフトなどが今後続々と登場してくる可能性が高い。BREWだけでなく、あらゆる面で進化している携帯電話は、近い将来「小さいけれど何でもできる頭のいいコンピュータ」としてますます重要な存在になっていくだろう。

取材協力 :クアルコムジャパン株式会社

掲載日:2009年3月11日

キーマンズネット

出典元:株式会社リクルート キーマンズネット 2005年1月5日掲載分

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