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デジ・ステーション


5分でわかる最新キーワード解説
FON(フォン)ってなんだ?!

日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。
 今回のテーマは「FON(フォン)」。ボランティア的にWiFiインフラを開放し、共有し合おうというスペイン発のプロジェクトの波が世界中に波及し、個人運営のアクセスポイントが急増中です。あなたもこのコミュニティに参加してフォネロになってみませんか?

FONとは

●世界最大のWiFiコミュニティ

FON(フォン)とは、アルゼンチンの起業家 Martin Varsavsky氏が中心となって、2005年11月にスペインで立ち上げた無線LAN共有プロジェクトのこと。「世界中どこからでもインターネットに無料で接続したい!」という希望をもつメンバーが集まって、自分たちのWiFiインフラをお互いに共有し合うことで、この夢を実際に実現しているのだ。 2006年12月現在、世界144ヵ国に約16万人(アクセスポイント数は約4万)の会員がいて、特にドイツ、韓国、スペイン、台湾などに会員が多い。国内では、FON WIRELESS Limited(本社:ロンドン)の子会社として2006年8月にフォン・ジャパン(東京都目黒区、代表取締役社長アントニオ・フエンテス・アヤラ氏)が設立されたほか、九十九電機とソニースタイルが、FONの専用無線ルータ(IEEE802.11b/g対応)である La Fonera(ラ・フォネラ)(図1)の販売を始めている。

●FONの仕組み

緑色と濃い緑色の点がFONアクセスポイントの場所を表す

FONコミュニティに登録した会員は「Fonero(フォネロ)」と呼ばれる。Foneroになると、外出先でインターネットアクセスが必要になったときはFONアクセスポイントにパスワードを使ってログインするだけで、インターネットに無料接続できるようになる。もちろん、La Foneraを持参する必要はない。また、どこにFONアクセスポイントがあるのかについては、FONマップを使って検索できるようになっている(図 2)。これはFoneroになるときに自分が公開するアクセスポイント(つまり、La Foneraの設置場所)の住所を登録するようになっていて、この登録内容がGoogle Mapsにマッピングされて公開される仕組みになっている。

なお、Foneroには3つのタイプがある。まず、ほとんどのフォネロがLinus(ライナス)になっている。これは無料でFONアクセスポイントを提供する代わりに世界中の他のFONアクセスポイントに無料でアクセスできる会員のこと。2つ目はAlien(エイリアン)で、自分ではFONアクセスポイントを提供せず、3ドルのワンデーパスを購入することによってFONアクセスポイントにアクセスできる会員のこと。3つ目はBill(ビル)で、自分の FONアクセスポイントをAlienに対して有料で提供できる会員のこと。ワンデーパスの販売額のうち50%はBillに対し支払われることになるが、自分が他のFONアクセスポイントを利用するときは有料となる。また、Billでは自分でカスタマイズしたFON Webサイト専用ページを掲載することも可能。ただし、現在、日本国内ではLinusでの登録のみとなっている。

FONを使ってみよう

それでは、実際にFONに参加する手順を紹介しよう。FONに参加するには当然ながらFONアクセスポイントとして使用するブロードバンド回線(現在、ブロードバンド回線を使っていればOK)を確保した上で、La Foneraを購入する必要がある。また、無線LANに接続してインターネットブラウザを利用できる機器(パソコンやPDAなど)もあわせて用意しておかないと、FONアクセスポイントを利用できない。例えば、現在、有線LANでブロードバンドを使っているユーザーで、パソコン側に無線LAN機能が搭載されていない場合には、La Fonera購入時に、802.11b/g対応の無線LANルータ子機用の無線LANカードやUSBタイプの無線LANアダプタも一緒に購入する必要がある。
 La Foneraを入手したら、それを現在使用しているブロードバンドルータのLANポートに接続し、PowerランプとInternetランプが点灯すればOKだ(図3)。

図3 La Foneraとブロードバンドルータを接続するだけ

(資料提供 フォン・ジャパン)

次に、La Foneraが動作していることを確認するために、パソコンやPDAからアクセスポイントを検索してみる。例えば、図4はバッファローの無線LANユーティリティ「クライアントマネージャ3」を使ってアクセスポイントを検索した様子で、「MyPlace」と「FON_AP」が表示されていることがわかる。ここで、「MyPlace」は個人で使用するためのLa Foneraのプライベート用アクセスポイント、「FON_AP」はFoneroに開放するためのFONアクセスポイントのことである。つまり、La Foneraは1台で2つの無線LANを構築できる仕組みになっているのである。

無線LANユーティリティソフトでLa Foneraの動作を確認 FONコミュニティに参加するための登録画面

(左)無線LANユーティリティソフトでLa Foneraの動作を確認 (右)FONコミュニティに参加するための登録画面

「FON_AP」を選択し接続を確立してからインターネットブラウザを立ち上げると、図5のような画面が表示される。ここで、「FONに参加しよう!」をクリックしてメンバー登録し、さらに自分のLa Foneraを登録すれば、FONアクセスポイントを利用できるようになる。

今後のFON普及の可能性

●すでにNTT東西を追い越し2007年末までに7万5000AP目標

フォン・ジャパンによると、2007年3月4日現在の日本国内でのFON会員数は16600人、アクセスポイントは8400で、すでにNTT東西のアクセスポイント数7800を超えたという。近いうちにドイツについで日本が第2位になる勢いだ。
 FONと既存アクセスポイント事業者とを比較すると、その拡大方向は正反対。事業者の場合、空港・駅といった人の集まるところから次第にオフィス街へとトップダウンでエリアを拡大しているが、FONでは末端のユーザー拠点から草の根的にエリアを拡大している。従って、両者は競合関係にあるのではなく、お互いに補完しあう関係にある。つまり、FONアクセスポイントがグローバル接続や無線LANサービスを提供することで、ISPネットワークの価値が向上することになる。また、FONではセッションごとにログを記録することで、接続した相手を追跡することが可能であり、匿名アクセスを防止することで安全なインターネット接続を提供している。こうした趣旨に賛同するISPとの提携も次第に進み始めている。

●FONが普及した社会の姿

FONがかなり普及した段階では、社会生活の在り方にも変化が見られるようになるかも知れない。例えば、街角の駄菓子屋さんにFONアクセスポイントがあって、近所の小学生が数人集まってWiFi対応ゲーム機でネット対戦ゲームに夢中になっている光景とか、スーパーで買い物している奥さんがWiFi対応 IPフォンを使って海外出張中のご主人と無料でおしゃべりしている光景などが、フリーのWiFiネットワーク上に現出することを目指している。
 さらに、FONはソーシャルセキュリティという面でも、子供や弱者を守るという部分で貢献できると考えている。例えば、iPod Shuffleぐらいの大きさで、ネットにオートログインできるWiFiデバイスがあれば、そのデバイスを持ち歩く子供たちの行動を把握できるようになる。そして、そのデバイスからのシグナルを市民ネットワークが共有し合えば、行政が行う安全対策を側面から支える力になり、市民自らの力で社会のセキュリティを高めていくことができるようになる。このように、FONは社会に貢献できる市民インフラの構築を目指しているのである。

取材協力 : フォン・ジャパン株式会社

掲載日:2009年3月 4日

キーマンズネット

出典元:株式会社リクルート キーマンズネット 2007年03月20日掲載分

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