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デジ・ステーション


5分でわかる最新キーワード解説
「NFC」ってなんだ?!

日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を早めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。
 今回のテーマは「NFC(エヌエフシー)」。「非接触通信」の利用用途を広げる新しい通信規格です。これまでの非接触ICカード機能に加えどの様なことが出来るのかをご紹介します!

NFC(Near Field Communication)とは

「NFC」とは、13.56MHz帯域の電磁波を使用した「近接型」無線通信の規格である。この通信規格のICチップを搭載している機器同士を10cm程度まで近づけると、双方が認識し、最大424kbpsで情報交換ができる。
 フィリップスとソニーの共同開発によって誕生したNFCは、異なる無線通信規格の非接触ICカードとも互換性がある点や、上述した様に双方向通信が可能になる点で、これまで非接触ICカードで使用されている通信方式よりも優れている。
 更に、NFCは「情報を手渡すイメージで通信できる」新たなインタフェースとしての役割に期待されている。

NFCによって変わる世の中

それでは、現在使われている非接触ICカード(FeliCaなど)の通信方式と比べて、具体的にどの様な点が異なるのか見ていこう。NFCを利用すると、次の新たな機能が実現できる。

●汎用的なデータ通信機能
 これまでFeliCaで使用していた通信規格では、ID等のデータが決められた形式でしかやり取りできず、自由なフォーマットでの通信ができなかった。しかし、NFCであれば、非接触通信を行うデータ形式に制約がなく、様々なフォーマットのデータが利用できる。
 つまり画像や映像のようなデータも通信することが可能になるため、NFCを使ったICチップを搭載した携帯電話とテレビがあれば、携帯電話をテレビにかざすだけで、携帯電話に記録していた写真をテレビ画面に映し出すことが出来るようになる。またプリンタにNFCのICチップが付いていれば、携帯電話を近づけることで記録していた写真を印刷することができる。
●非接触ICカードの読取り装置として機能
 NFCは、FeliCaの様にICカードなどに記録したデータを受け渡すだけでなく、読取り装置としても機能できる双方向通信性を持っている。例えば、携帯電話のショッピングサイトで何かを購入する場合に、NFC対応のクレジットカードを携帯電話にかざすことで、クレジットカード番号を入力することなく決済が完了するという利用シーンも生まれてくる。
 NFCを使った機器を近づけるだけで情報のやり取りが出来る直感的なインターフェースは、これまでのユーザーインターフェースと一線を画するだろう。

NFCの通信スピードは最速で424kbpsと決して速くないため、大容量のデータ転送には向いていない。それにも関わらず、映像などの大容量データを送れる秘訣は、認証とデータ送信を分割できるところにある。つまり、NFCを認証に必要な情報のやりとりだけに利用し、実際の動画の配信には、無線LANやBluetoothなど他の通信手段を利用するという具合だ。この様に分割できるのは、自動的に接続が切り替わる仕組み(ハンドオーバー)を使うためである。

非接触ICカードとNFCの関係

非接触ICは、通信距離により「密着型」「近接型」「近傍型」の3つに分類される。FeliCaなどのICカード用途には、10cm以下の「近接型」がよく使われており、「ISO/IEC 14443」として国際標準化されている。更に「ISO/IEC 14443」は、通信方式の違いによって「TypeA」と「TypeB」に分けられている。ソニーが開発した「FeliCa」は「ISO/IEC 14443」の正式な規格ではないが、広く実用化されていることから、俗に「TypeC」とも呼ばれている。NFCは、これらのTypeA,B,Cの無線部分を含んでいる。そのため、通信周波数は13.56MHz、通信速度は106/212/424KbpsとTypeA,B,Cの非接触ICカードと全く同じで、互換性が持てるようになっている。


【表1 ISO/IEC 14443の通信方式の違い】

通信方式 主要開発企業 採用例 変調方式 エンコード方式 搬送波 通信形式
ISO/IEC
14443 TypeA
フィリップス(Mifare) NTT ICテレフォンカード ASK100% エンコードManchester + Modified Miller 13.56MHz(サブキャリア847kHz) 非対称型(カードからR/Wにはサブキャリアを利用)
ISO/IEC
14443 TypeB
Motorola 住民基本台帳ICカード ASK10% エンコードNRZ 13.56MHz(サブキャリア847kHz) 非対称型(カードからR/Wにはサブキャリアを利用)
FeliCa
(TypeC)
ソニー
(FeliCa)
Edy、Suica ASK10% エンコード
Manchester
13.56MHz 対称型

FeliCa方式の非接触ICカードは、データ管理や暗号化などの処理を行う「FeliCa OS」と、通信を行うための「FeliCa無線インターフェース」等が1つのICチップに格納されて製品化されている。これはヨーロッパを中心に広く普及している非接触ICカード「Mifare(マイフェア)」も同様で、それぞれの独自OSと無線インターフェースが一体となっている。それに対し、NFCでは機器間通信プロトコル部分を共通化することで、OS部分と無線通信部分を切り離し、相互利用を促進している。

またNFCのプロトコルには「NFCIP-1」と「NFCIP-2」がある。 「NFCIP-1」は、ソニーが開発したFeliCaとフィリップスが開発するMifare(ISO/IEC 14443 TypeA)の2つの無線技術を包括した形となっている。「NFCIP-2」は、NFCIP-1に加え、ISO/IEC 14443 TypeBと13.56MHz帯で動作する「近傍型(70cm以下)」のISO/IEC 15693との互換性が考慮されている。NFCIP-1は2003年12月にISO/IEC 18092として国際標準化され、NFCIP-2は2005年1月にISO/IEC 21481として国際標準化されている。


【表2 通信方式別、NFC対応状況】

通信方式 NFCIP-1 NFCIP-2
ISO/IEC 14443 TypeA
ISO/IEC 14443 TypeB
FeliCa
ISO/IEC 15693

○…対応、−…非対応


将来的な利用イメージ

NFCは、「かざせばゲートが開く」といった利用シーンを現実のものとした。今後は、携帯電話自体が非接触ICカードリーダとなり得ることから、非接触ICが埋め込まれたポスターに携帯電話をかざすだけでキャンペーン情報を受け取るなどのシーンも考えられる。
 またNFC機器は携帯電話に限らない。例えば、ポータブルゲームをテレビに近づけると、無線LANなどの最適な通信手段と組み合わせながら、テレビに画像を映し出すことも想定されている。

その他にも、無線通信が世界各国で利用できることから、日本で使っていた電子マネーや電子チケットのようなサービスが、海外でそのまま利用することも技術的には可能だ。

「機器を近づければアクションが始まる」というユーザーの意思表示により動き始める点が、NFCの目指す新たなユーザーインターフェースといえるだろう。このスイッチとしての役割が増えることで、よりNFC自体の認知度が高まり、柔軟性の高い環境を構築することができるだろう。

取材協力 :ソニー株式会社・NFC Forum(英語のみ)

掲載日:2009年3月 4日

キーマンズネット

出典元:株式会社リクルート キーマンズネット 2006年2月1日掲載分

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