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デジ・ステーション


5分でわかる最新キーワード解説
ミリ波ってなんだ?!

日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。
 今回のテーマは「ミリ波」。周波数が30〜300GHz(波長10〜1mm)の電波のことで、とりわけ免許が不要の60GHz帯を使った無線技術に注目が集まっています。10〜20m程度の小さなエリア内での高速無線通信に最適とされ、家庭内で、ケーブルを使わずにハイビジョン映像を非圧縮で伝送するような機器への応用が期待されています。

ミリ波とは?

ミリ波とは、30〜300GHzの周波数を持つ電波で、これは1波長が10ミリメートル(30GHz)〜1ミリメートル(300GHz)であることから「ミリ波」と呼ばれている。

現在、注目されているミリ波は、30〜300GHzという周波数の中でも、免許が不要で利用できる60GHz帯を使ったもので、新たな通信手段として注目されている。60GHzを含む59〜66GHzの周波数帯は、2000年の法改正により免許不要の帯域として割り当てられた。送信出力が10mW以下の範囲内であれば、1送信機あたり帯域幅2.5GHzを利用することが許される。この許容範囲を有効に生かすことで、1Gbps以上という高速無線通信が可能だ。これは現在広く普及している無線LANよりも高い周波数で、かつ帯域幅を広く利用できるため、はるかに高速で通信できる。その通信速度は、現在開発が進められているUWB(=Ultra Wide Band)をも上回っている。なおUWBは、現在他の目的で既に利用されている周波数帯域を使用するため、既存システムとの干渉の確認を含め法的な調整が行われており、日本ではまだ利用することができない(実験局での運用を除く)。

ミリ波の電波的な特性

60GHz帯の電波は、大気中の酸素分子に吸収されやすく、長距離伝送には不向きである。反面、離れた場所に電波が届かないため、システム間の干渉を生じにくい(大型のアンテナを用いた場合でも、実用的な電波の到達距離は最大で1km程度となる)。また光に近い性質を持ち、電波の直進性が高いことも大きな特徴のひとつだ。
 通常、無線は近隣に同一周波数帯を使うシステムが存在することを考慮するため、限られた無線帯域を広く占有することは困難だ。ミリ波は電波が遠方まで届かない上、直進性が高いため、他システムへの干渉が少ない。だからこそ2.5GHzという広帯域を占有して無線通信を行っても、1Gbpsという高速通信の実現が可能なのだ。
 これまでミリ波は軍事目的や衛星による地球観測、企業向けの高速通信などに利用されていた。ミリ波特有の電波特性から、主として直線で見通しがきく短距離での利用に限定される。近年では、車の前方監視レーダーとしても利用されている。

非圧縮でスムーズな再生を実現

ハイビジョンテレビをはじめとする、家庭内で利用される大容量コンテンツのニーズは日々広がっていく。普及の進んだ無線LANで使用される 2.4GHz帯ないし5GHz帯に比べ、ミリ波は周波数が高く、広い周波数帯域をもつ。また現在開発中の3.1〜10.6GHzという広帯域を利用するUWBと比べて送信出力の上限が高い。このような理由から大容量の無線伝送が可能で、ミリ波は高速のデジタル通信を行うには最適な周波数帯だ。

上述した電波特性を活かし、現在、ハイビジョン映像を非圧縮で伝送するシステムが開発されている。民生品として開発が行われているため、現状でも送受信機の大きさは、アンテナも組み込んだ状態で、名刺よりも一回り小さい機器サイズを実現している。

手のひら大の受信機

送信、受信モジュール

(資料提供:NEC)

(写真提供:NEC)

具体的な接続イメージは、D3/D4端子から出力されるハイビジョン映像信号と音声信号を、送信側変換ユニットで通信を行うための約1Gbpsのデジタルデータに変換し、このデータをミリ波で送受信するというものだ。1Gbps以上での通信を行うことができるため、映像データを圧縮することなく、高品質のままリアルタイムで伝送することができる。

将来的な利用イメージ

1990年代に研究開発会社ミリウェイブ(1991‐1996)によりミリ波通信技術の開発がなされたが、当時はそのスペックを生かすコンテンツ自体が普及していなかったため実用化には至らなかった。しかし、昨今ハイビジョン映像のような、大容量のデータ通信を必要とするニーズが高まってきたことや、またミリ波部品の設計・製造技術も成熟しつつあり実用化の目処が立ってきたことも、今回の開発につながっている。
 一方、近距離ネットワークとしてUWBの開発も別途平行して進められている。NECでは、UWBはワイヤレスUSBでの応用を中心に研究開発が進められる一方、ミリ波は無線PANやマルチメディア機器での応用検討とともに研究開発が進められている。
 こうした棲み分けが確立してくるとともに、近距離・超高速というミリ波の特徴を生かした利用シーンの登場に期待したい。

取材協力:NEC

掲載日:2008年11月19日

キーマンズネット

出典元:株式会社リクルート キーマンズネット 2005年10月5日掲載分

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