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デジ・ステーション


5分でわかる最新キーワード解説
ドライカッパーってなんだ!?

日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。
 今回のテーマは「ドライカッパー」。信号が流れていない(ドライ=「乾いた」)、加入者回線(カッパー=「銅線」)からこう称されます。自前で回線を持たないADSL事業者などが、NTTからドライカッパーを借り受けることで、安価に通信サービスを提供することができます。

ドライカッパーとは

NTTが敷設済みの加入者回線で、未使用の銅線のことを、回線を水道管になぞらえ「ドライカッパー(dry copper=乾いた銅)」と呼ぶ。単に未使用の電話回線ということでなく、NTTによって他の事業者に貸し出される電話回線(加入者線・銅線)を指し、第一種電気通信事業者が保有する銅線を、他の事業者に付加価値なしに安価に貸し出すことを表す場合もある。

交換機の設置されている収容局から、企業や個人宅までの間を「ラストワンマイル」と呼び、通信事業者は、この間をいかに安価に提供するかということが、サービス全体のコストに大きく関わってくる。このラストワンマイルに、いわば「余剰な資源」ともいえるドライカッパーを活用することで、これまでの電話同様の品質を維持しつつ低コストなサービス提供を可能としている。

ドライカッパーは、1999年7月、政府が規制緩和を行い、NTT以外の通信事業者がNTT局内のMDF(主配線盤)に接続できるようになった。これにより、NTT以外の通信事業者が、直加入(企業や個人宅に直接回線を接続してサービス)を提供できる環境が整った。通信サービスでは、東京めたりっく通信やイー・アクセス、YahooBBなどがADSLサービスを提供。一方、音声サービスではこれまでの電話をより低価格で利用できる「直加入電話サービス」として、2003年7月、平成電電が「平成電話(現CHOKKA)」を開始。続いて日本テレコム「おとくライン」やKDDI「メタルプラス」が、ドライカッパーを利用した直加入電話サービスを提供している。

■ドライカッパーとダークファイバー
 ドライカッパーに類似した言葉として、未使用の光ファイバー回線を指す「ダークファイバー」がある。使われていない、光の灯らない=「暗い」という意味だが、どちらも利用されていない回線を指す点では同じだ。ドライカッパーは未使用の銅線を指し、ダークファイバーは、以前は施工時に予備として敷設されたものが未使用なまま放置されている基幹線を意味することが多かったが、最近はNTT局舎と加入者を結んでいる加入者ダークファイバーを指すことが多くなっている。

ドライカッパーを活用する直加入電話サービス

他のサービスと比べ、価格的に優位な直加入電話サービスだが、これはドライカッパーの活用がなければ実現できなかった。2001年5月にサービスが開始されたマイラインも「加入すると通話料が安くなる」という点では同じだが、その違いを説明しよう。まず、加入者宅とNTT局舎は電話線で結ばれており、NTT局舎内に設置されたNTTの交換機によって日本全国を網羅する形で相手宅まで接続されている。マイラインにおいては、加入者宅と局舎内のNTT交換機までは従来同様に接続されるが、遠隔地の基地局間を結ぶ部分をマイライン事業者の交換機網に接続することで、通信料金を抑えることができた。

一方、直加入電話は、直加入事業者が、加入者宅からNTT局舎までのドライカッパーをNTTより借り受け、事業者が保有する交換機網に接続している。このため間接的にNTTの設備は使用するものの(実際はNTTの局舎内に装置を置かせてもらうため)、加入者側とすれば直加入事業者との契約となり、NTTとの契約は一切なくなる。これにより加入者は、一切NTTに対して料金を支払う必要がなくなるため、通話料金が安くなるだけなく、基本料金も個人契約の場合で「NTT 1,700円 → CHOKKA 1,400円」(税抜:平成17年2月28日現在)と節約することができる。

回線イメージ

平成電電の「CHOKKA」では、ドライカッパーを利用すると同時に、NTT局舎内に機器の設置場所を間借り(コロケーション)することで直加入電話を実現している。平成電電は全国2千数百ヶ所のNTT局舎に機器を設置しているが、ここには複数の回線を束ねて送るだけの集線装置を配置し、この集線装置と全国10数ヶ所の平成電電が運用している交換機のある拠点を結ぶことで、日本全国をカバーする通信網を確立している。NTT局舎に外国企業製の集線装置を利用することで、国内メーカーの交換機を利用した場合と比べ、設備投資額は数百〜数千分の1となる。トータルコストを大幅に削減し、低価格化を実現している。

接続イメージ

将来的な利用イメージ

ドライカッパーの利用は、1999年以前のNTT独占状態と比べ、より多くの通信事業者が参入することで一般利用者に対して広くメリットをもたらしている。その一方で通信インフラとしては、銅線から光へシフトしつつあり、2010年には現在の加入者電話における約半数の3千万回線が光に移行するとNTTではアナウンスしている。今回紹介したドライカッパーは、将来はなくなってしまう可能性もあるが、その時代に即したラストワンマイルをカバーする通信環境が誕生してくることだろう。

既にデータ通信では銅線や光以外にも、ラストワンマイルのアプローチとして、WiMAX等の無線技術や、電力線通信など多様化されつつあり、今後は電話用途だけに留まらず、データ通信と融合した形での通信インフラが提供されてくることだろう。

取材協力:平成電電株式会社

掲載日:2008年11月19日

キーマンズネット

出典元:株式会社リクルート キーマンズネット 2005年8月24日掲載分

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