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HOME > 製品・技術を開発する > 2030年に向けたビジネスの種

2030年に向けたビジネスの種 −未来の市場にはチャンスがある


ワークスタイル編

ビジネスパートナーを自然の恵みでもてなす「野会食」が人気です

パートナー企業のエグゼクティブとの会食や顧客の接待は、いつの日からか自社の森で育てた食材を使った野外会食など、自然の恵みでもてなす形態に変わってきました。

自社の森に招待して、社員たちが大事に育てた野菜で作った料理をふるまうことは、レストランでの食事よりもずっとおもてなしの心が伝わります。とれたて野菜をその場で調理してくれる出張シェフのサービスも増えています。

自然の中で一緒に食事をしていると、普段は近寄りがたい人の意外な側面が見えたり、パートナー企業の人が身近に感じられたりするため、関係が深まる効果があるようです。環境保全に取り組む姿勢やその意義を伝えることができて、ビジネスパートナーとの信頼感がより高まっています。

企業のトップが率先してこのような取り組みをしている会社ではもてなし方が変わり、社員の意識が変化してきました。

(出典:石田秀輝、古川柳蔵、コクヨ(株)RDIセンター、「未来の働き方をデザインしよう 2030年のエコワークスタイルブック」、日刊工業新聞社、2011)

解説バックキャスティング

環境制約下における「おもてなし」

厳しい環境制約下における「おもてなし」を考えてみましょう。エネルギー・資源が自由に使用できず、食材はより地産地消になった世の中を思い描いてみてください。

そのような世界で大事なお客さんをもてなす場合、「高級な」牛や「入手が困難な」ため珍しいフルーツ、ケーキなどでもてなそうと考えるかもしれません。これはおもてなしの心を価格や希少性で表現しようとしています。いずれもおもてなしの心は伝わりますが、高価になってしまいます。あるいは、環境負荷も大きく与えているかもしれません。

しかし、かつての低環境負荷だった日本では、別の価値観を用いておもてなしの心を伝える方法がありました。最近、経験したことを少しご紹介します。

宮城県角田市のおばあさんを訪ねた時に、おはぎをご馳走になりました。「そのおはぎは手作りですよ」と言われ、本当にありがたく、おいしく頂きました。
 おはぎを食べながら、おばあさんが「昨年、台風のような嵐があったときに、心配になって、病院から飛び出して、小豆を見に見に行ったのですよ。」というのです。何のことか最初は理解できなかったのですが、よくよく聞いていると、このおはぎの小豆はご自宅の庭で育てたものだというのです。
 小豆を買ってきてご自身で料理したものかと思っていたのですが、小豆を育てるところから手をかけられていたのです。その事実を知った瞬間、私には衝撃が走りました。おもてなしとはこういうものかと。

おもてなしは、高価なものを振舞う、希少なものを振舞う、ということで心を伝えるだけではなく、手をかける、あるいは、時間を費やす、ということで心を伝えることもできるのです。しかも、その心の伝わり方は比較にならないほど大きなものなのです。

環境制約下において、大事なビジネスパートナーから本当の信頼を勝ち取るためには、お金という指標だけでなく、どれだけ手をかけたか、どれだけ時間をかけて、心を込めたか、という価値観のおもてなしをするのが有効かもしれません。このようなビジネスランチは将来においても、古さを感じさせません。

バックキャスティングで、このようなアイディアを生み出すのは難しいかもしれませんが、かつて、環境制約を強く受けていた頃、どのように暮らしていたかを分析し、そのアイディアを応用して、新しいライフスタイルをリ・デザインするという方法も有効であることがわかります。これは『90歳ヒアリングのすすめ』(古川柳蔵・佐藤哲著、日経BP社、2012年)という本の中で詳しく書かれてあります。自治体や企業が参加し、90歳ヒアリングという方法を用いた新しいイノベーションも起こり始めています。

掲載日:2013年3月21日


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