本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 製品・技術を開発する > 2030年に向けたビジネスの種

2030年に向けたビジネスの種 −未来の市場にはチャンスがある


ワークスタイル編

社長の日課があります

ほとんどの会社は、オフィスビルの東側の壁に太陽光パネルを設置しています。早朝に発電したエネルギーを小型電池にためているのです。

ある会社の社長は、毎朝一番の太陽エネルギーがたまった小型電池を抜き取り、会社の補助電源用の電池にエネルギーを移し替えることを日課にしています。これは、先代の社長から続いている習慣で、エネルギーに感謝する気持ちを社員全員へ伝える意味があります。

以前、太陽が照らない日が続き、活動が停滞したため、会社の存続が危ぶまれる時期がありました。このときの教訓を忘れないために、「感謝する」という方法を取り入れたのです。

社長は多くを語らず、この日課を繰り返しています。社員は仕事をする上で何が大切かということの共通認識を持てるようになり、会社も自然に生かされてるということを自覚するようになりました。

(出典:石田秀輝、古川柳蔵、コクヨ(株)RDIセンター、「未来の働き方をデザインしよう 2030年のエコワークスタイルブック」、日刊工業新聞社、2011)

解説バックキャスティング

素晴らしい「しくみ」を暮らしに活かそう

水が湧き出ているところに神社ができて、人々は最も大切な水を大事に使ってきました。これは、敬う心や感謝する心を持つことによって、ものを大事に使うようになるというしくみです。

このように日本では、日々の暮らしの中で感謝してものを大事に使うという習慣があったのですが、利便性の追求と共に、その習慣が失われようとしています。一つのものを長く使うという価値観が壊されそうになっています。

なぜ、携帯電話をあんなにも頻繁に買い換えているのでしょうか。これは現代のビジネスモデルの多くが、利便性や新規性を求めるという人の欲に火をつけるものだからです。その結果、ものを大事に使うという価値観が消えようとしています。経済を優先することで失われようとしている、日本人が従来培ってきた素晴らしい価値観の一つです。

であれば、感謝する、敬うというところに火をつけるビジネスモデルを考える人が登場するのを待たなければならないのでしょうか。少なくとも、我々は「ものを大事に使うようになるしくみ」が知らず知らずのうちに失われていることに危機感を抱かなければなりません。

このワークスタイルでは、もう一つ別のしくみを組み込んでいます。「背中で伝える」というしくみです。子どもは親の背中を見て覚えていく。職人は師匠の背中を見て職人技を自分のものにしていく。このしくみです。

社長が毎日、自然エネルギーに感謝するという行動をとることで、口で言わなくても、社員にその哲学を伝えることができないか、というアイディアを組み込みました。

これらの昔の日本に存在したしくみは、バックキャスティングを行うことで、その必要性が見えてきます。今の便利な社会ではこれらのしくみは不要かもしれませんが、将来の不便な社会では極めて大事なしくみになるのです。昔の日本が伝えてきていたこれらの持続可能なライフスタイルに必要なしくみを、将来の我々の暮らしに活かしていくことができないか、早急に検討する必要があるでしょう。

掲載日:2013年1月23日


このページの先頭へ