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HOME > 製品・技術を開発する > 2030年に向けたビジネスの種

2030年に向けたビジネスの種 −未来の市場にはチャンスがある


ライフスタイル編

お気に入りの骨董市を、みんな3つは言えます。

店頭では、そのものの生い立ちの書かれたタグ付きで売られている。

若い人からお年寄りまで、行きつけの骨董市(こっとういち)をいくつか持っています。資源が高騰して商品の価格が上がったこと、収入が1割ほど減ったこと、ゴミ出しに厳しい制限がかかったことなどを背景として、新しくないもの=ユーズドを買うのが普通になっているからです。むしろ、新品ばかりを持っていることが、環境に配慮していない印(しるし)となり、気恥かしいといった風潮です。

全国で骨董市が開かれ、電化製品市、家具市、若者向け市、お年寄り向け市、あるいは、「70年代市」、「80年代市」と多様化しており、好みの商品が多い骨董市を求めて、人々は休日を楽しく歩きまわっています。

また、背景に歴史やストーリーがある商品、著名人が所有していたなどの過去がある商品には、「ヒストリータグ」をつけて売ることで、高値で売買されています。「ヒストリータグライター」という職業も現われました。

(出典:石田秀輝、古川柳蔵、電通 グランドデザイン・ラボラトリー、「キミが大人になる頃に。―環境も人も豊かにする暮らしのかたち」、日刊工業新聞社、2010)

解説バックキャスティング

新品以外の新しい価値を生み出す

新しいモノ好きは、現在の社会に多いと思います。「新品」の価値は高いわけです。「清潔」好きな人は特にそうでしょう。「初めて使う」ことにも価値を感じるのです。「所有欲」も近い価値観だと思います。

この新しいモノ好きの価値観は、場合によっては、環境負荷を与えてしまっています。新車が欲しい、新築の家が欲しい、お古ではなくて自分のランドセルが欲しい、自分だけのモノが欲しい、モノがこれまで使われてきた歴史や経緯をオールクリアして使いたいなどの気持ちが、新品購入を促進し寿命がまだきていないモノを廃棄しています。モノが溢れている今の世の中では、お金さえあれば、新品好きの欲を限りなく満たすことができます。その代わり、寿命より早く破棄することによる環境負荷を余計に与えてしまうことになります。

この状況は将来の環境制約を踏まえると、大きな問題になるわけです。エネルギー・資源の制約から、新品の価格が上がっていくか、市場に出回らなくなる可能性があります。新しいモノ好きにとっては、この状況は心豊かな暮らしではありません。一つの大事な欲を満たせなくなるからです。

このように、バックキャスティングを使い考え直すと、新品好きの欲が将来の問題の根源として立ちはだかることがわかります。それであれば、例えば「新品ばかり持っていることが気恥ずかしい」と思うことができるしかけを導入して問題を回避できないか、と考えることができます。その一つの事例として、「ヒストリータグ」を考えたというのが、ここで紹介しているライフスタイルです。

おじいさん、おばあさんの時代から使用していた筆箱には、数々の歴史があります。ヒストリータグにはそれが記述されているのです。きっと、小さい頃に一所懸命勉強した思い出が詰まっているのでしょう。それを引き継ぐことで、筆箱を使う人が誇りを感じるのです。友人たちがみんな歴史ある筆箱を受け継いでいたとしたら、新品の筆箱を使っている子どもは少し恥ずかしさを感じるかもしれません。

ここでは新品を否定しているわけではありません。それ以外の新しい価値を生み出し、競争させることによって、環境負荷を与える方向にあるものを淘汰させるという方法です。皆さんも新品に勝てる新しい価値観をじっくり考えてみてください。

それを考えることがバックキャスティングなのです。

掲載日:2013年4月17日


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